イエメンの歴史


イエメンには、古代より続くたいへん長い歴史があり、 多くの時代を通ってきました。 その中で、今日は、3つの時代について話します。 ひとつが古代王国の時代、ふたつめがイエメンのイスラム の歴史、みっつめが現代史です。 まず、古代王国についてです。イエメンには、Maeen王国、シバ王国、 ヒムヤール王国という主に3つの王国がありました。イエメンの 歴史の中で、最も重要で輝かしい時代が、 紀元前10世紀のBilquisという名前のシバの女王 の時代です。Bilquisという女王は、なぞかけでソロモン王に 挑戦し、たくさんの金や香料の 贈り物をした、あのシバの女王です。 この物語、3つの聖なる書物にも 書かれています。この王国は、古代の南アラブ王国の中で、 最も富と権力を持った王国でした。 その首都が、現在のイエメンのマーリブです。 今でも、巨大なダムや王女の宮殿、すばらしい 神殿などの建造物が残っており、 偉大な建築家やデザイナーたちに影響を与えています。 またこの王国は、貿易でも有名でした。 香料、絹、金、乳香などが取り引きされていました。 それらは、インド洋、エジプトのガザ、ギリシャでも取り引きされていました。 古代ローマ人は、イエメンを”THE ARABIA FELIX 幸せアラビア”と呼んだのです。次に、イスラムの時代です。

イスラムは、イエメンを根本的にかえました。予言者モハメッドが、使徒をイエメン に送った時、イエメンはイスラム教を歓迎し、喜んで 受け入ました。その使徒が、アルジャンドと呼ばれる最初のモスクを作った人々です。7世紀から8世紀のイスラムの征服の時代には、イエメンはイスラム軍としてたいへん強い軍事力を持っていました。イエメン出身の多くのリーダーが、スペインや南フランスに進軍しました。イスラム教や自然科学を学ぶための 初の大学は、イエメンに建てられました。その後、1046年から1138年まで、アルワ女王により統治されたスラエヒ王国の時代になります。世界が、イエメン原産の新しい飲み物を発見したことで、イエメンの貿易は再び栄えます。