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<<一億総ハヤカワ化計画2’>>
(ツーダッシュ)

By タイムマシンに乗る男 (但し未来一方通行) 一歩

 ちょっと時間ができましたあ。
 この隙に、やれる事ちゃっちゃとやって、少しでも後の研究の負担を減らせば いいのに、遊んでしまう。

 まあたSF読んでましたあ。


第7の封印
WYRMs
オースン・スコット・カード
Orson Scott Card
星界の紋章3 森岡浩之
鼠と竜のゲーム
《人類補完機構1》
The Best of Cordwainer Smith
コードウェイナー・スミス
Cordwainer Smith
ファウンデーション
《銀河帝国興亡史1》
Foundation
アイザック・アシモフ
Isaac Asimov


第7の封印
WYRMs
オースン・スコット・カード
Orson Scott Card

 最近、確信してる事。
 カードは、宗教にかぶれた。
 ま、何も狂信してるわけじゃないからいいけど、書くものにことごとく そういった、平和とか幸せとか神とかに対する宗教観がでている。
 今回のも寓話っぽいねえ。
 太いわりに一気に読めた。宗教寓話としておもしろい。
 胸ときめき恋に落ち、派手な爆発があり、王家の復興が……なんてのでは、 ない。
 異次元空間で、誰かのトリックで、あり得ない事象の果てで……なんてのでも、 ない。念の為。要するに、善き人々が苦悩して、答えをだして、正義を成して…… てかんじ。

 あらすじ。
 孤立した植民星。異色の生物達の徘徊する惑星である。
 遺伝子操作、に深く関わりありげな雰囲気。様々なデミヒューマン(亜人族)。
 この星で入植以来ずっと続いてる人類王家、その7*7*7世代目がヒロイン。
 予言によると、彼女こそが、キリストでいうマリヤ様なのだ。
 王家簒奪に絡めて、幼いころから陰謀の的になってたヒロイン、15歳で父が 死亡、国をでて、頭の中に響く神(又は宿敵)アンワームの呼び声の導くままに、 旅へとでる。途中、新たな仲間を拾い、世界の謎を解きながら、 物語はクライマックス、アンワームとの対決へ……


星界の紋章3 森岡浩之

 へへへ、発売日から遅れる事3か目にしてようやくゲット。
 これ探す間、研究は疎かになるは集中力落ちるは、本屋ぐるぐる回るは、 しまいにゃチャリ両輪パンクするわ。
 結局、生協の本棚に並んでるじゃねえか。
 これは、やっと今日きたのか、先手をうって誰かに買われてたのか……

 苦労しただけの価値はあったか?
 例によって論文をほったらかしにして2〜3時間で読んだが。
 やはり、『軽いSF』の域をどうにも越えない感じであった。
 それがいい事なのか悪い事なのか。
 そこで終わらすかあ、てのも良くある手法だから、まあいいのか。
 ニヤニヤ笑いと甘酸っぱい味は、やっぱあるけどね。
 巻末付録にアーヴ語由来の解説が(てほどでもないが)ある。
 気になる人には良いサービス。とまあ、本編と関係ない所で感心。

 あらすじ。
 なんの因果か、反帝国地下組織(っつても家内性手工業の感あり) に匿われつつの逃走劇。何処までも、ドタバタが似合ってるぜお二人さん。
 一方、大気圏にまで侵攻してきた味方帝国軍は、地上戦力がなくて立ち往生。
 二人はどうやって合流? て、ここで都合良く葬式ロケット発射だもんなあ。
 帝国に帰れるとなって、なんだか別れの寂しい二人。だけど、近い将来、 また共に戦おうと約束をするのであった。
 そして、3年。
 戦争は、結局最初の一手から降着で時間が過ぎていた。軍備増強期間も過ぎた。
 これからがいよいよ本番である。軍学校卒業したてのヒーローは、 ヒロインが艦長の新造艦に着任。二人の無限の未来は、今、始まる。
 でもなあ、ヒーローの心ははっきりしてんだけんどなあ。
 ヒロイン、おまえ……ま、ヒーロー君、片想いの覚悟もしときなさいよ。

 そうそう、最近、続巻が出ました。
星界の戦旗1」。
 やぱし、あれで完結では無かったか。ふふふ。


鼠と竜のゲーム
《人類補完機構1》
The Best of Cordwainer Smith
コードウェイナー・スミス
Cordwainer Smith

 あちこちでもてはやされている、『人類補完機構』シリーズ(の第1作?) である。エヴァの元ネタ云々で知ってる人も多いだろう。
 そんな人気に流されて、読んでみたのですが。
 最近気分がブルーのせいか、イマイチのれないSFでした。

 基本的にハッピーエンドな話じゃないんですね。独特の世界観は良いのですが、 発達した科学とそれによる社会の、人生の歪み、みたいなのに焦点があてられて て。
 人間って、科学だけじゃ幸せになれないね、
 人間の、本質ってなんだろうね、
 て感じさせるのでした。くっら〜。

 構成は、短篇集。全体で一つの未来史を組み、 その時々の日常を書いております。
 その中で常に背景に存在するのが、人類補完機構。
 でも、ネルフとかCIAとか、そんな大層な機構じゃなくて、 「世界統一政府の一機関」、又は、「宇宙の流通を一手に引き受けるJRが、 時と共に権力肥大化、ほぼ唯一の政治機関に」てな程度のもの。あ、 大層な組織か。
 でもね、この『補完機構』てのは訳語であって、もとは『instrumentality』 (あとがきより)。辞書を引くと、『役にたつこと、助け、尽力、仲介、媒介』。
 お話の中でも、航宙士の組合が発端であり、果ては「揺りかごから墓場まで」 の乳母の様なシステムの管理組織。そんなかっこいいものかなあ、という。

 続きを読めば楽しくなるのか?

 最後に。ネコ人間が好き。

 今回も、過去読本のお勧めを。
 メジャーはやなんだけど、やっぱお約束はおさえなきゃ、でも少しはマイナーに、 てことで、


ファウンデーション
《銀河帝国興亡史1》
Foundation
アイザック・アシモフ
Isaac Asimov

 だあああああ!!! くう、しみるぜぇぇぇぇぇぇ、わたくしもう絶賛。
 ちょうど、来月新刊(何億年ぶりだ?シリーズ4巻目)がでるしね。
 創元からも『銀河帝国の興亡』名ででてる。

 前書き

 集団心理学、社会学を、数学、公式の世界にまで高めて、社会心理学という 『予言』の学問を造り上げたハリ・セルダン。
 彼は数式により、あと数百年で、この栄華を誇る銀河帝国が『滅亡』する事を 告げた。そして、その滅亡戦乱の後、300万年は続く原始農耕文明時代が くる事を。
 彼は自身のたてた数学により、計算に計算を重ね、銀河を相手に将棋を指した。
 『滅亡』は防げない。だが、300万年を1000年にすることはできる。
 今の科学知識を、なんとか保存して、長い、そう、何百年に連なる長い戦乱の 時代の中を生き延びさせるのだ。
 『第2銀河帝国』への最初の一手、つまり『ファウンデーション』を打って、 彼の死ぬ所より物語は始まる。
 そう、この一手で勝負は決まったのだ。彼は、その後の試合の流れを 読み切っていた。
 そして、長い勝負が始まる。

 この後の手の流れが連綿と書かれる訳ですが、この勝負がもう逆転につぐ逆転。
 発想の転換とまた転換の連続。そして、今は亡き(そう、何百年も前の) ハリ・セルダンが、ここまで歴史の変遷を読み取っていたのかと言う感動。
 そして、納得してしまうリアリティ(話の流れ)。
 私は、近い将来、社会心理学が発生することを信じて疑わない。

 付録。『ミュール』と聞いて貴方は何を思いつきますか?
 ウマとロバの混血、と答えた人、ちょっと物知り。
 コンピュータのエディタ、と答えた人、私と趣味が合いそう。
 そして、銀河皇帝と答えた人、貴方は私のマブダチ。

 さあ、銀河皇帝、と言わなかった人、はやくこのシリーズを読みなさい。


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よければ、見たついでに評価よろしく。ま、お代変わりにでも。
優  不可  努力を要す 











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