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普通教科「情報」の目標

 情報及び情報技術を活用するための知識と技能の習得を通して,
 情報に関する科学的な見方や考え方を養うとともに,
 社会の中で情報及び情報技術が果たしている役割や影響を理解させ,
 情報化の進展に主体的に対応できる能力と態度を育てる。
情報活用の実践力、情報の科学的な理解
情報の科学的な理解
情報社会に参画する態度
三つの観点が相互に関連しながら

 

「情報A」の目標

 コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を通して,情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識と技能を習得させるとともに,情報を主体的に活用しようとする態度を育てる。 活動を通して・情報活用の実践力
帰納的に   情報の科学的な理解
体験的に   情報社会に参画する態度
・実習に重木を置いた学習活動を想定。(機器の活用のみの指導にならないように注意)
・実践的な活動を通して、情報技術と個人や社会生活とのかかわりを関付けて指導。
・情報や情報技術の特性や仕組みを理解した上で自ら課題を見つけてそれを解決していける能力を育成する。
    情報社会を生きるために必要な能力となる。

2 内   容

(1) 情報を活用するための工夫と情報機器
          実習については,内容の(2)及び(3)とのつながりを考慮したものを扱うようにする。
 具体的に課題を解決する学習活動を通して、これから「情報A」で学習していく内容の見通しを大まかに示せるような配慮が必要。
 内容の程度は、実習を通して理解させ、興味・関心を持たせるレベルとする。
 中学までの利用経験に配慮、基礎知識が生徒によって異なることに配慮
ア 問題解決の工夫   6(3.5)     
問題解決を効果的に行うためには,目的に応じた解決手順の工夫とコンピュータや情報通信ネットワークなどの適切な活用が必要であることを理解させる。 一つの問題に対し,複数の解決方法を試み,それらの結果を比較する実習
身のまわりにある具体的な問題を解決する実習 ある条件を満たすパソコンの購入計画
模擬店の運営
修学旅行先の班別行動計画
文化祭での研究発表の企画
・情報機器を用いた処理と人間の手作業を比べて、それぞれの特徴を体験的に認識させる。
・問題を解決するには様々な方法があることを認識させる。
・どのような解決方法を取るかによって、作業の効率や得られる結果が異なって来ることを認識させる。
イ 情報伝達の工夫    6(4.0)
情報を的確に伝達するためには,伝達内容に適した提示方法の工夫とコンピュータや情報通信ネットワークなどの適切な活用が必要であることを理解させる。 プレゼンテーション用ソフトウェアなどを活用した実習
伝達する情報にはそれに適した方法があることを、実習を通して理解させる。 自己紹介
クラブ紹介
学校案内
待ち合わせの連絡
・伝達する相手によく分かってもらうために表現を工夫すること
・Webページに画像を入れすぎたり電子メールにサイズの大きな添付ファイルを付けたりすると受け手の負担になること


(2) 情報の収集・発信と情報機器の活用
         情報通信ネットワークなどを活用した実習を中心に扱うようにする。
 実習中心の授業展開を想定している。個々の内容をばらばらに扱うのではなく、一つのまとまりのある実習課題の解決を通して体験的にア、イ、ウについての理解を深めさせることが大切である。 作家Aの生涯
行ってみたい国の仮想旅行記
・生徒の活動を相互に評価させ問題解決を行う手順やその中で
                                 次の内容を検討させるよう配慮する。
        ・情報を活用する観点 ・情報通信ネットワークの果たす役割
        ・情報収集・発信における問題点など
・情報通信ネットワークを利用する際には次の点を認識させる。
        ・ガイドラインの遵守  ・セキュリティへの配慮
ア 情報の検索と収集  6(3.0)
情報通信ネットワークやデータベースなどの活用を通して,必要とする情報を効率的に検索・収集する方法を習得させる。 情報の検索・収集の工夫と情報を提供する側の工夫との関連性に触れるものとする
大量の情報の中から真に必要な情報を選択する。
課題の解決に必要な情報を効率的に検索・収集するための方法を習得させる。
情報通信ネットワーク上の検索(Webページ)
既存のデータベースの検索
電子百科事典などの検索
 
・情報を探す手段によって得られる結果や作業の効率が異なることを理解させる。
・効率向上のためには利用する側も提供する側も工夫する必要があることを認識させる。
    利用する側   AND OR NOTを組み合わせる。キーワードを変えてみる。
    提供する側   検索のインデックス、ページのレイアウト等
イ 情報の発信と共有に適した情報の表し方  6(2.5)
情報を効果的に発信したり,情報を共有したりするためには,情報の表し方に工夫や取決めが必要であることを理解させる。 情報の利用の仕方に応じた表し方の選択や,情報の作成,利用にかかわる共通の取決めの必要性を扱うものとする。
情報通信ネットワークを解して情報を相手に適切に伝える方法を実習を通して習得させる。 コード体系が違うと正しく表示できない。
プロトコルが違うと情報が伝達できない。
大量の情報を送る時受け手の負担を考慮して情報を圧縮すること。
表現方法によっては異なる解釈ができること。
・情報を提供するための工夫  Webページにみられる階層構造やネットワーク構造
                   図書館の蔵書と蔵書目録のような一次情報と二次情報の関係
・情報の加工や再利用のしやすさ  情報統計を表あyグラフで保存・・再利用しにくい。
          テキストファイルや表計算ソフトのデータファイルとして保存・・再利用しやすい。
ウ 情報の収集・発信における問題点  6(3.0)
情報通信ネットワークやデータベースなどを利用した情報の収集・発信の際に起こり得る具体的な問題及びそれを解決したり回避したりする方法の理解を通して,情報社会で必要とされる心構えについて考えさせる。 情報の伝達手段の信頼性,情報の信憑性,情報発信に当たっての個人の責任,プライバシーや著作権への配慮などを扱うものとする。
内容(2)を通じた実習と結びつけて実践的な指導を行う。
生徒の実感を伴うような体験をさせる。
守るべき規則などを教えるだけでなく、なぜそのような規則があるのかに付いて、背景にある考え方を生徒に考えさせる。
情報の収集
 適切な手続きによる情報の収集
 著作権などの尊重
 情報の信頼性・信憑性を意識し確認すること
情報の発信
 プライバシーの保護
 著作権などの尊重
 情報発信が情報の受け手に及ぼす影響
 情報を発信することにより発信者に責任が
 生じること
・情報が伝達される過程で情報が損なわることがあるなど信頼性の問題
・情報の信憑性の問題
・取り扱う内容や取り扱い方によっては他人の利益やプライバシー等が損なわれる場合があること。
・情報発信に当たって責任が生じること
などを認識させ、これらの問題の解決や回避には個人の努力や注意が必要であることを認識させる。
 

 

(3) 情報の統合的な処理とコンピュータの活用
・コンピュータおよび周辺機器とソフトウェアを組み合わせて活用することを体験させる。
・文字.、数値、音声、画像等の多様な情報がディジタル化されコンピュータで処理できるようになること、情報を統合的に扱うことができるようになることを理解させる。
・実習により、多様な処理のためにソフトウェアの使い分けや組み合わせの活用を習得する。
ア コンピュータによる情報の統合  10(5.0)
コンピュータの機能とソフトウェアとを組み合わせて活用することを通して,コンピュータは多様な形態の情報を統合できることを理解させる。 周辺機器やソフトウェアなどの活用方法を扱うが,技術的な内容に深入りしないようにする。
情報機器を利用して情報収集活動を行い、
イの実習に必要となる技能の習得を図る。
・文書処理ソフトウェアで文書を作成する。
・マイクロホンで音を取り込む
・デジカメやビデオで静止画や動画を撮影する。
・図形処理ソフトで図形を作成する。
・情報がディジタル処理されていること、形態の違う情報でもコンピュータでは同じように扱え統合できることを体験的に理解させる。
・情報機器の仕組みや情報のディジタル化については簡単な扱いにとどめる。
イ 情報の統合的な処理  12(7.5)
収集した多様な形態の情報を目的に応じて統合的に処理する方法を習得させる。 多様な形態の情報を統合的に活用することが必要な課題を設定し,文書処理,表計算,図形・画像処理,データベースなどのソフトウェアを目的に応じて使い分けたり組み合わせたりして活用する実習を中心に扱うようにする。
個人またはグループで
多様な形態の情報を統合する実習を行う。

制作計画を立てる。
制作物の自己評価や生徒相互での評価。

学校の歴史、文化祭の記録
遠足の記録、私たちの町の自慢

画像や音声を張り付けた文書の作成
Webページや電子アルバムを作る。

・生徒自らが評価項目を検討し、実際に評価し、その結果に基づき改善を図るように指導する。
・制作に際しては、具体的な活動に即して著作権などの尊重を生徒に認識させることが必要。


(4) 情報機器の発達と生活の変化
 情報機器の特性を理解した上でそれらを適切に活用する必要があることを理解させる。
 情報化の進展が生活に影響を与えていることを実例を調べることによって認識させる。
 技術の進歩に合わせて自己研鑽が必要であることを意識させる。
ア 情報機器の発達とその仕組み  4(2.0)
情報機器の発達の歴史に沿って,情報機器の仕組みと特性を理解させる。 いろいろな情報機器についてアナログとディジタルとを対比させる観点から扱うとともに,コンピュータと情報通信ネットワークの仕組みも扱うものとする。その際,技術的な内容に深入りしないようにする
技術革新
ディジタル化
情報機器などの変遷を体験的に
コードかされた文字情報、標本化された音声情報、圧縮された画像情報がCD−ROMに記録される様子。
・コンピュータの小型化、高性能化、情報通信ネットワークの高速化、広域化
・情報機器で扱われる文字、音声、画像等の情報がディジタル化され、統合化されたことにより、アナログ方式の処理に比べて信頼性・効率製が向上したことを理解させる。
イ 情報化の進展が生活に及ぼす影響  4(1.0)
情報化の進展が生活に及ぼす影響を身のまわりの事例などを通して認識させ,情報を生活に役立て主体的に活用しようとする心構えについて考えさせる。 情報化の進展に伴う生活スタイルや仕事の内容・方法などの変化を調べたり,討議したりする学習を取り入れるようにする
テーマを決めて情報通信ネットワークや新聞などから情報を収集して、調べた結果を発表したり、それを基に討議したりする学習を取り入れるようにする。

関心のあるテーマを選択させて、個人・グループで情報を収集・処理・発表させ、討議させる。

テーマ例
 ・販売業のPOSシステム
 ・銀行のオンラインシステム
 ・交通機関の予約システム
 ・電話等のコミュニケーションシステム
 ・防災通信システム
の役割や故障した時の問題
 ・情報化の進展に伴う生活スタイルや仕事
  内容・方法の変化
 ・商取引や決裁方式の変化
 ・テクノストレス
 ・コンピュータ犯罪など
・身のまわりの情報技術とそれらが生活に及ぼす影響を具体的に調べて、情報化の進展が生活を充実させ便利にしてきたことを認識させるとともにそれによって生じた問題について触れる。
・日常生活において直面する情報に関する問題を、どのように捉えどう対処するかという心構えをもたせる。
・情報モラルの育成を図り、積極的に情報社会に参加しようとする心構えを育てる。
ウ 情報社会への参加と情報技術の活用  10(6.5)
個人が情報社会に参加する上でコンピュータや情報通信ネットワークなどを適切に使いこなす能力が重要であること及び将来にわたって情報技術の活用能力を高めていくことが必要であることを理解させる。 内容の(1)から(4)のイまでの学習と関連させて扱うようにする。
生徒自らの力で自らの考えをまとめられるようにすることが、積極的に情報社会に参加する態度を育成する上で有効である。 生徒が意見をまとめてそれを基に討議する
生徒にレポートを作成させる
・個人が情報社会に参加する上で必要なことを考えさせる。
・その過程で情報技術の活用能力の重要性と、将来にわたって情報技術の活用能力を高めていくことの必要性を理解させる。



 

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 中学校での学習の程度を踏まえるとともに,情報科での学習が他の各教科・科目等の学習に役立  つよう,他の各教科・科目等との連携を図ること。
(2) 各科目の目標及び内容等に即してコンピュータや情報通信ネットワークなどを活用した実習を積極的に取り入れること。原則として,「情報A」では総授業時数の2分の1以上を,「情報B」及び「情報C」では総授業時数の3分の1以上を,実習に配当すること。
(3) 情報機器を活用した学習を行うに当たっては,生徒の健康と望ましい習慣を身に付ける観点から,照明やコンピュータの使用時間などに留意すること。

2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 各科目の指導においては,内容の全体を通して情報モラルの育成を図ること。
(2) 授業で扱う具体例などについては,情報技術の進展に対応して適宜見直す必要があるが,技術的な内容に深入りしないよう留意すること。