「国防省のお決まりのパターンは、無視である」――ジェイ・ロックフェラー上院議員


 ヴァージニア州シャーロッツヴィルのおばあさんの家で飛行機形のブランコの中で揺られて、ジェイス・ハンソンは人生でいちばん楽しいときを送っていた。無邪気で騒々しい金髪のこの子も、非公式にポスター宣伝され、数百万人の人々に知られた湾岸戦争ベビーである。ジェイスはここでも注目の的だった。父親がブランコを押すと、写真家は写真を撮る。しかし、最後の公的登場以降は、変化に苦しんだ。下肢が失われたのである。

 いま、3歳のジェイスは、手と足がねじれてついていた。また、心臓に穴があり、血友病同様の血液状態であり、耳の聴管が未発達だった。医者は最近、義足をつけやすくするために、両足を膝から切断した。「この子はいつか『ぼくの脚がなくなった』と言うでしょう。しかし、この子は本当に軽業師みたいだったんですよ」と、母親のコニーが言う。
戦争の間、ポール・ハンソンは重油の煙を吸っていた。そして、くらくらするために、PB錠を飲むのを早いうちにやめていた。いま、ポールは恒常的に頭痛、吐き気、胸の圧迫感に苦しんでいる。それでも、息子については楽観的なのだ。

 ポールはいう。「ジェイスはとても明るいんだ。自分の限界を知らない。でも、成長したときには『どうしてぼくはみんなみたいじゃないの』って言うだろう。我々もそれを説明できるようになりたいよ」

リー
「私たちの世界はほとんどすべて
リーの周りに集まっています」
と、リサ・アーノルドは言う。
莫大な医療請求書
――と、先天的障害をカバー
することについての保険会社の
ためらい――
のために、一家は
医療扶助を受けるほど
困窮している。

「百万長者たちはこの子たちをケアできなかった」――リサ・アーノルド


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