kumolkumo白雲のいざないVol.1sheep

ニュージーランドとの出会いは、1990年私たちの住む小谷村の姉妹都市マールボローのブレナムからやってきたカレンとモイラとの出会いに溯る。彼女たちの明るさが、言葉の壁を取り去ってくれた。その後ホームステイでメラニー、ゲイリーンというティーンエィジャーの女の子達を受け入れてその距離はますます縮み、彼女たちや、その友人の男の子女の子達と親しくなるにつれ、その人柄に惹かれ、彼らを育んだ国に興味が深まった。そしてついに彼らの招きを受けて旅立ったのは1991年の11月、小谷に冬の気配が漂いはじめた頃だった。

南島15日間ドライブ旅行(私たち夫婦、のぶ、しんや

その7年後に若くして逝った良き友しんやにこの想い出を捧げます

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11/17(火) 小谷を早朝出発。ひさしぶりのJRで成田に向かう。成田着14:26。飛行機は17:15分発JAL、NZ共同便
たっぷりある待ち時間。いつものバーで軽く飲む。ここでどこか気になるおじさん外国人と隣り合わせる。別にこれと言った会話もなく左と右に分かれるが、彼(デービッド)とは後に不思議な再会が待ち構えていた。
フライトは順調で、昨日までのオーバーワークが幸いしてぐっすり爆睡。

11/18(水) クライストチャーチ07:15着。雨、気温は摂氏7度と寒い。
イミグレイションもカスタマーズも一便あたりの人数は多くても便数が少ないのかとてもスムーズ。9時前にはアンセットの国内線カウンターでウエリントン行きの便にチェックイン。殆どの日本人客はクイーンズタウン行きに乗り換え、残ったのは私たちだけ。ウエリントンは日本人には不人気の模様。しかしどうしてもクック海峡を船で渡りたい私たちは、たった一泊の滞在のためにウエリントンへ向かう。
がらーんとした待合室で地元のおじいさんと話し込む。彼の娘さんは日本のペーロン祭りに船を漕ぎに行ったとか。彼を迎えに来た娘さんとも話し、型機に乗り込み北へ向かう。雲間にみえる山々も雪を頂き寒そう。ほんとに春??の世界。ウエリントン直前で大きく揺れて無事着陸。空港に向かえに来ているはずのメラニーとジュリーがいない!。いつもながらにマイぺースな奴等
仕方がないので、バスでポートニコルソンのYHAに向かう。ちょっと場末の感じの地域 (7年後にはテパパが出来て大変身)
さっさとチェックインして、市内観光のバスに乗り半日観光。20ドルで2時間半は安い!。ケーブルカーのステイションでラブを連れたおじいさんに話し掛けられ、彼とともにナイフ一丁でいのししと戦った時の写真を見せてもらう。なんだかおじさんに好かれる旅。
ボタニカルガーデンでお茶をのみ、オールドセントポール教会に行く。とても美しいステンドグラスを持つ木造の素晴らしい建物で大きな感銘を受けるが、後にこの教会で娘の結婚式を挙げるようになるとはその時は知る由も無し。
ウエリントンの町は全体にこじんまりしていて人も車も少なめ。洗練されてるとはいえないけれど、所々に垢抜けたカフェもあり、夜は結構危険と言う地元っ子の話が信じがたいほどのどかな感じ。
夜は無事会えたメラニーの案内でインド料理の店タージマハールへ。ちょっと見つけにくい二階に有る店だが安くて美味しい空いている。そしてここにも不思議な宿命の網が掛けられていたのだ。オーストラリアからオークランド経由でやってきたノブとしんやにも無事再会。モンタナワインのソービニヨン・ブランに助けられマットが柔らかすぎと文句を言いながらも熟睡。明日は良い天気であり増すようにと作った照る照る坊主が夢の中でも揺れていた。
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11/19(木)
願いもむなしく今日も小雨。クック海峡浪高く、外海に出るとよく揺れる。パーカーを着て甲板で風に吹かれる。ここでもおじさんにもてる。
映画を見ていたしんやとメラニーはダウン。マールボロウサウンドに入ると一転して波はなく陽射しさえも暖かく、とても複雑な出入りの入り江が美しい。南島はどうやら私たちを歓迎してくれているようだ。南島の玄関口ピクトンは小さな港町。フェリーに一杯いた人達もいつのまにか掻き消えていた。私たち5人はメラニーのママが予約しておいてくれたレンタカーをチェックアウトしにフェリーターミナルの事務所へ。予約してあったミニバスは真っ赤な車体に大きく”Rent a Car”と大書してあるまるでレンタカー会社のピックアップカー。シートも堅い直角いすで、これじゃ長旅は???という事で、チェンジしてもらうように交渉。これがなかなかまとまらず、途中で係員はどっか行っちゃうし(多分昼食)。こちらはお腹ぺこぺこ。いらいらモードで交渉の結果、明日ステーションワゴン用意するからまた来ておくれと言う返事を貰い引き下がる。一時間以上の交渉。こういう時ののんびりはちょっと困る。
フイッシュアンドチップスを買込んで、クイーンシャルロットサウンドへ。ため息の出るような美しい入り江。marboroughハーブロックかKATAIからレンウィックに入り、羊、鹿、牛がごろごろいる平原を走る。ラパウラ川を渡りすぐ左に曲がりしばらく行くとメラニーの家。チェリー畑の中にある白い平屋。自作の陶器を売っているショップと作業場もある。パパ、ママ、セーラ、デミアン、タマラと会う。メラニーもそうだけど、ストーリーの登場人物の名前を付けるところなどなかなかのロマンティスト。お茶を頂いてあちこち見せてもらう。寝るのは私達はデミアンの部屋。しんちゃん達は庭のテントという事で冗談かと思ったら本当に張ってあってビックリ。
夕食前にアートフェスティバルを見に行こうと誘われて、街に出る。先ず軽くビールで一杯。センターでマオリの音楽やバザーを楽しむ。
開会の演説の長さは洋の東西を問わないらしい。ちょっとワイルドな画家に絵を買ってくれと頼まれる。日本人は絵画好きと思ってるようだ。先立つ物も乏しく、旅も先が長いので”ごめんなさい”
夕食はコールドミートとサラダのシンプルメニュー。タマリロと言うトマトの親戚みたいなフルーツ?を食べる。不思議味。
さて問題の寝室だがあまりの冷え込みにテント組は暖炉の前でシュラフで寝ることになる。

11/20(金)index
メラニーのお父さんDAXの案内でワイナリー巡り。ブレナムはニュージーランドでも屈指のワインの産地。温暖な気候と日照時間の長さが葡萄造りに適しているようだ。国内最大手のモンタナのでっかいワイナリーもある。まずこのモンタナの葡萄畑を見晴台から見渡す。すごーい!見渡す限りの葡萄の畝。大体肩の高さまでに成長を止められた葡萄の並木がずっと果てまで続いている。先ずは珍しいフランス系のceller le Brunでシャンペン、Cloudy Bayでシャルドネと胸毛ワイン、カベルネ・ソービニヨンを味わう。ここのソービニョン・ブランはその後認められ、ルイビトンが日本への輸入総代理店となり、価格も上がる。
Forest Esteatにも寄り、お昼はScottでガーデンランチ。(勿論ここでもグラスを放さない)
風は冷たいのに陽射しはきつく、紫外線強そー(皮膚癌心配)。ソービニヨン・ブランとプラーター(おつまみの盛り合わせ)でお腹一杯。
お勘定は割り勘。ディナーも割り勘と言うのがNZスタイルらしくて、気楽。日本は過剰接待?
ピクトンに戻り、車をチェンジ。レガシーのセダンとなる。快適!マールボローサウンドを東に走りマオリポイントを見て、ブレナムにもどる。
途中の路に猫が轢かれていて悲しい。確か行きに見かけたトラ猫。飛ばしすぎだよKIWIドライバー。
メラニーのうちに帰り、DAXの指導で(彼は陶芸家)ろくろにトライ。昭夫氏二個作る。 出来たら送るよと言ってたのに・・さては失敗か?
夜8時からハンターのワイナリーレストランで私達のウエルカムパーティ。懐かしいワーホリ滞在組のDion(後に宿命的な繋がりが・・・),Jane,July,Cathy,そしてKarenの両親、メラニー一家に私達4人。賑やかにバーベキューパーティ。ベニソン(鹿肉)ー鹿と言うのが理解できないでいるとバンビの肉と言われて ぎょっ!でもなかなか美味しかったです。DAXがバーベキュートングを握り、バービ奉行。KIWIハズは良く働きます。

11/21(土)
いつも寝ぼ助夫婦なのに、旅に出るとやたら早起き、朝からパワー充分。メラニーのママクリスティンが朝食前の散歩を勧めてくれる。
「そこを真っ直ぐ行くとラパウラ川に着くわ。すぐそこよ」の声に送られて歩き出す。少し肌寒いけどとっても気持ち良い朝。庭を突っ切り、さくらんぼ畑を抜けると、薮の垣根。「真っ直ぐ行けって言ったよね?・・・」ということでよじ登り飛び降りて進む。どこかで犬がわんわん怒って吠えてる鳴声。慌てて突っ走ってまた垣根を越え、道なき道をひたすら進む。川の瀬音は段々大きくなるけど姿が見えない。歩く事30分川にたどりついた時お腹はペコペコ、体に引っ掻き傷と、草のツル。 帰りは勿論普通の道を帰りました。迎えてクリスティン曰く、「近すぎた?ちょっと遠いけど牧場の方へ言ってみる?」 「ブンブン」(と頭の横ふり)  KIWIの”すぐそこ”を真に受けてはいけません。おいしい朝食をたっぷり頂き、メラニーの家族とBYE−bye.有り難うメラニーの家族。私達を精一杯受け入れてくれて。

Dionと10時にブレナムのモールで待ち合わせ。シン、昭夫、私そしてDionの4人でゴルフに!!NZでコースデビューだ!!。興奮状態。と言っても旅先なのでスニーカー。勿論道具を持ってるはずも無く。Dionのバックを4人で共有。彼がメンバーになってるマールボローゴルフコースへ。気になるのはゴルフフィー。しかし驚いた事にメンバー料金で1人1NZ$。(65円) 良い国だー。ますます好きになる。
ビジターなら5$とか。彼がこの若さで(当時19歳)二つのゴルフコースのメンバーといううのだから、会員権も安いのかな?
そして何より気に入ったのが、とってものどかな環境で、日本ではあまり見かけないおばあさんグループがゆったりと回ってるところ。ゴルフ場の外では羊がメェ〜。緊張感がなくてスコワも振るわず、Dionまでもが池ぽちゃの連続。でもお腹はペコペコ。お昼に食べたKIWIバーガー大きかったけれどぱくりと食べてしまいました。ゴルフフィーからランチまでDionのおごり(良い奴だ〜)。ごちそう様ありがとう。(後で、クライストチャーチからゴルフボールを1ケース送りました。心置きなく池ぽちゃ出来るように)

ウエリントン △マールボロー ▽カイコウラ