【8:1】もったいないオバケの呪い
社会全体の経済状態が思わしくなく、人々が日々の食べ物の調達に困るような状況では
成長期にこの期間を経た成人にカロリー不足による低身長が見られる。
しかし、経済状態が改善し摂取カロリーが十分供給されるよーになったとしても
直ちに青年の体格が向上するわけではない。
これは、先に挙げた「高カロリー食のパラドックス」の様に
人々が高カロリー志向の食生活を直ちに改めないとゆーこともひとつの理由じゃ。
経済的成長を見ても体格向上の鈍るもうひとつの理由として「もったいないオバケの呪い」とゆーことも言える。
これは、経済状態の悪い時代についた食べ物を粗末にしないという習慣が
経済状態が良くなっても時に食生活の面で体格向上にマイナスに働くとゆーことじゃ。
つまり、たとえ低たんぱく高カロリーの食事を出され、全部食べれば明らかにカロリーオーバーになるとしても
もったいないとゆー習慣から全部食べることを強要され、結果あまり大きくなれないとゆーことじゃ。
また「出されたものは全部食べる」と習慣付けられてることももったいないオバケの呪いじゃな。
食べ過ぎで胃腸にダメージを受けるのが明らかでも、この習慣のために全部平らげてしまうことじゃ。
胃腸の健康は、でかくなるためにはすごく重要なのじゃよ。
大切なことは、この「もったいないオバケの呪い」を断ち切り
理性的に考えて健康、若しくは体格向上に有用でないと考えられるものは食べないことじゃ。
かの昔、金八先生とゆーテレビドラマの中で給食のシチューに入ってる肉の脂身が食べられないとして
給食時間後も残されて食べることを教員から求められた生徒が居ったが
これこそまさに「もったいないオバケの呪い」じゃな。
目上を立てることは、結束の固い儒教基盤の社会において必要じゃが
明らかに自分に不利益を生じさせると考えられる要求にまで従うことはない。
そーゆーときは、教員の指示でもきっぱりと断るべきなのじゃよ。
某経済大国の子供とゆーものは我が国を超越した豊かさを手に入れているからか、実に好き嫌いが多い。
向こうで生まれ育ったの東洋系移民の孫(第三世代)にも同様のことが言える。
しかし、体格面では我が国の青年を遥かに上回っておるのじゃ。
つまり、好き嫌いがないことが必ずしも大きな体を作るってことは言えないのじゃ。
偏食はもちろんいかん。
しかし、食えないものは食えないと言える社会基盤も新世代の体格向上に必要なのじゃよ。
我が国は1950年からの大幅な経済成長によって、今日、平均個人所得では某経済大国を上回ったことになっとる。
しかし、それはドル換算にして貨幣価値の対外的均衡をとった場合のみに言えることじゃ。
つまり、円は外国では強いものの、国内での価値はそれほどあるもんではない。
たしかに、1940年代の最低状態から見れば日本経済は大きく発展した。
しかし、某大国に肩を並べるとゆーのは輸出大国故の円高と、
持ち前の勤勉性から来る医療技術・制度の優秀さで、いわば擬制されたものなのじゃ。
日本国民が本当の欧米並みの裕福さを目指し、体格向上を国民の利益とするなら
もったいないオバケの呪いを断ち切り、理想の食生活を導入できる社会環境をつくることが大切なのじゃ。
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