グレイシャーをたって2日後、すんごく風の強い日でもうこれ以上行けない、と判断、民家をノック。 私:トントン スミスさん:Hi! 私:「今晩軒先に泊めてください」 スミスさん「庭に?いいとも。」 |
トド・スミスさんはモンタナのファーマー(農家)。広大な土地で肉食用の牛を飼っている。ここから見渡す限り俺の土地だ、といった具合。今は奥さんと下の息子の3人で暮らしている。 軒先に泊めてもらっただけなのに夕食を御馳走に。お風呂にも入れてもらう。ナイス。風呂にはシャワーが無く、バスタブに蛇口のみ。バスタブの外は洗い場は無く、濡らしてはいけなそう。どうやって入るのか、どうやって髪を洗うのか、カルチャーショックを受ける。 その後もアメリカの一般家庭に泊まることが幾度かあったが、おしなべて彼等はリッチである。きっとアメリカ社会全体が豊かなのかもしれないが、毛足のながい絨毯とか、ゆったりしたソファーとか、何というか優雅である。エコノミックアニマルとしてGNPは世界2位でも暮らしに余裕のない日本と比べるとどうもアメリカの方が余裕のある良い暮らしをしているように思える。「日本の方が実は豊かなんじゃねえの?」なんてアメリカ行く前は思っていたりもしていたが、そんなこと全然なかった。やっぱりアメリカは豊かです。GNP1位の国の底力を見たというか豊かさの本質を見たというか、結局日本はまだまだだな、と思った。 次の日は日曜日なので、クリスチャンのスミス家はミサにいくという。僕も生まれて初めてミサに行くことにした。 |
ミサ中のこと、神父の話している内容は何を言っているのかわからなかったが、いくにんかの人が手を挙げ自分の言いたいこと(神父さんに聞いてほしいこと?)を発言し始めた。で、トドさんが挙手、神父に指されて、「昨日、日本人を家にとめてあげました、彼は自転車でアメリカ横断しようとしているのです・・・・」みんなの視線が私に集中。だはは。ミサ後、みんなが私の周りにきて握手、話を聞きに来た。「どこから来たのか」「一日どれくらい走るのか」「大学では何を勉強してるのか」とか。ちょっと人気者。 その後、神父さんがその日限りでこの教会を去り、別の町の協会に赴任するとのことで、お別れパーティーが学校の体育館で開催された。 |
町中の人が集まって神父さんを見送るパーティー。町の人たちが料理を持ち寄って小学校の体育館で執り行われた。ここぞとばかりに食いまくる。食い過ぎで動けなくなるくらい。がめつい僕と対局をなすように、お別れパーティーはかなり泣けるものだった。町中の人が泣いていた。Deeさんも泣いていた。英語のよく分からない私にも悲しい空気は伝わってきた。 |
結局2泊し、スミス家を後にする。別れはハッグで。慣れてないからとまどってしまった。Deeさんのマフィンと切手、20ドルをもらう。「モンタナの物を思い出のために買いなさい」と。ありがたくいただいてしまった。こういう旅先での親切でのお金はもらっていいものかと非常に悩む。自立した旅を目指すからお金はもらわないというのも分かるけど、断るのも悪い気がするし、それにこの世の中たった1人で生きていけるものでは無いのだから、頑なに自立を強調することもおかしな気もする。一人旅だって現地の人にお世話になってできるのだから。 線引きは難しい。現金はダメで、食料なら良いのか。おみやげはいいのか。目の前で買ってもらったコカコーラはいいのか・・・。現地の人に甘えっぱなしで迷惑かけっぱなし、というのではお話にならないが、純粋に好意からいただける物ならもらっても良いのではないかと思います。程度はあると思うけどね。 |
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