都築さんがLAに去ったその日、今度は日本から”築地猫”が現れました。この男は中学1年のときの同級生で、以来何となく腐れ縁でずーっと仲良くしている親友です。職場が築地の場外市場にあって、私が日本に住んでいるときにも何度となく豊富な食料に助けていただきました。普段は多忙で満足に休みもとれぬ”築地猫”、ようやくたまった代休でわざわざここまで遊びに来てくれたのです。

せっかく来たからにはスケートをしない訳にはいかないでしょう(笑)。というわけで、早速この夜、私の旧いスケートを履かせてみました。そしたら、なんとか履けるじゃありませんか。という訳でこのスケートはこのまま彼の手元に行くことになり、取りあえずアパートの駐車場で軽く練習。ここはコンクリート張りなので楽に滑走でき、軽い傾斜も付いているので初心者には最適です。大汗をかきながらとにかく初めてのスケーティング、すべる、曲がる、止るだけは何とか教育してみました。彼もライダーなので、最初は体が逃げていたけどこつを飲み込めばそこそこ滑る。よしよし〜♪

というわけで、今度は日中、再度晴れ舞台を求めてホワイトハウスに。その前に一度、夜中にペンタゴンに挑戦してみたのですが、この日は幾らも滑らぬうちに雨に見舞われてしまったのでした。いつものように、路上にフィアットを停めていきなりスケートを履いて会場を目指します。もっともさすがに”築地猫”の方はど初心者ということもあって取りあえずは運動靴のまま、スケートを担いでついてきます。



せっかくワシントンに来たのだから・・・と、人並みに観光客して記念写真もぱちり。思えばホワイトハウスなんて何度も来ているのに、こうしてカメラのフレームにおさまるなんて滅多にないや(笑)。二人で代わりばんこに写真を撮って、北側正門前に。いつもの、ペンシルヴァニア・アヴェニューです。



こちらでも、とにかくスケートを履いている証拠写真を・・・(笑)と、それぞれ撮り合ってから滑りはじめました。やっぱりここは路面が綺麗で気持ちがいい!この日は、平日ながらもそれなりに観光客がいて道路の真ん中もやや混雑気味、という訳でちょっと外れたところで滑っていましたがそれでも楽しい、楽しい。”築地猫”は左右均等に曲がれるように、それからタイトなターンを練習しまくり、大分自信を持って滑ることができるようになりました。ブレーキに付いていたワッシャがなくなっていたお陰で、ホイールがぐらついちゃって苦労していましたけれども、それでもブレーキも安心して見ていられるレベルになったから大したもんですね。

このワッシャというのは、激しくスケートをバンクさせる都築さんが自分のスケートのワッシャを路面で削り取ってしまったので、取りあえず・・・と、使っていなかった古いスケートから外して渡してしまっていたのですね。すぐに手に入るだろう・・・と軽く考えていたらどこの店でもそんな部品は在庫などなくて断念、都築さんがカリフォルニアで見つけてくるよ・・・と言い残していったのです。

我々のスケートは、フレームやワッシャ類がプラスティック製なので、激しいスケーティングをやるとどんどん削れてしまいます。本来そういう使い方をするスケートではないので仕方ないんですが・・・。順ちゃんのK2は、フレームがカーボンファイバーなので大分マシ。よく見ると、ホッケー用の良い靴はフレームは大抵アルミなどの金属製でした。やっぱりそうしないと削れてしまうのですね。

ホワイトハウスから引き揚げる頃には大分スケートも「足になってきた」”築地猫”、そのまま歩道も走ってフィアットまで滑ったのでした。彼は近日、日本で滑る場所が余りにも少なくってせっかくの楽しみなのに・・・と嘆いています。国会議事堂前の道路なんて・・・駄目だろうなぁ・・・(笑)。