店主の読書日記 APR2002
タイトルリスト 作家別リスト

2002/4/30

 先日、出張でご一緒させていただいたライターのIさんから掲載誌をいただいた。
 一緒にいた人の文章を読むのは不思議で、同じ風景を見ていてもずいぶん違うことを思っているのだなあ、と思う。自分が出たオフの、人様がオフレポを読むのに少し似てると言えば、わかりやすいだろうか?(プロの仕事にあんまりな説明か?(笑))
 せっかくいただいたのでお礼メールを送ったら、Iさんからすぐ電話がかかってきた。
「なんとなく思っていたのと違うって何〜?」
って。
 なんだかこの人がナチュラルに書く文章と違う気がする、と思ったのだ。それまで一度もIさんの文章を読んだことはないし、出張だって5日ほどのおつきあいだけれど。
「非常にあたりさわりなく書いてるみたいというか」
 正直に言ってみた。私も大概失礼なヤツだと思う。
「ああ、今回は編集長に気を使ったからね〜」
 色々しがらみがあって、気を使って書いてしまった文章だったらしい。どうも、ずばりと直球だったらしく、話していて結構笑ってしまった。気楽になって、Iさんの写真のあれこれの感想を言って、また飲みましょうと電話を置く。
 やっぱり文は人なりなんだなあ、と、思う。
 栗本薫の『仮面舞踏会』で、「僕らは平安時代のお貴族のように、手紙で人柄を推し量ったりしている」というところがあるのですよ。あれはパソ通の話だったけど、基本は同じだ。メールの普及した今は、人がそれぞれ平安時代の筋肉を取り戻しつつあるかもしれない。
 ここ数ヶ月、ちゃんと文章を書いた結果もあるかなあ、なんてちょっと思ったり。


2002/4/29

 起きて、シャワーを浴びる。
 自分もだけど、部屋も清潔にしないと。妹の友達のY中さんが、PCを見に来てくれるからだ。ちょこちょこ片付けているうちに、妹が到着。1時くらいにY中さんが来た。
 まったりと見守っているうちに……。
 パソコン、直りました。……データはすべて飛んだけど。
 まあ、まっさらな状態からスタートっていうのもいっそ清々しいでしょ。
 2人とも帰った後、ちょこっと五十嵐さんのところのカラオケに顔を出す。30分だけ乱入ですみません、参加者の皆様。


2002/4/28

 飲みで夜明かし後、解散。じくモンと早いファーストフーで朝ゴハンを食べながら語る。
 語る、語る。
 それでもって、帰る途中に寄り道して本屋に行って、マンガ10冊ばかり買って帰りました。もちろん読破してから、ふつーの時間に寝ましたとも。
 仕事の電話(ハワイからでした)で起きたのが昨日の9時だから、結局、38時間続けて起きてたってことか。そのほとんどを喋って過ごしていたあたりが我ながらスゴイや。人間ってやればできるのねえ。(するな)


2002/4/27

 今日の日記はちょっとクドイよ。

 プロオフに行った。プロットを作って持っていくつもりだったけど、出来あがらなかったので手ぶら。実は、小説をちょこっと書き始めた。今のところ40枚くらい。ここで詰まっている。16日以降書いてない。
 小説は物語だ。現実じゃない。そんなことわかってる。
 でも、キャラクターはその中で確かに生きていて、笑ったり泣いたり怒ったりしている。そして、確かにある瞬間、架空から抜け出して「生きて」人を感動させる。マンガでもアニメでもそうだ。そうでなければ、人は泣かない。マンガの「明日のジョー」では力石の葬式が実際に出たけれど、力石が「生きて」なかったら、こんなことは起こらないだろう。
 でも、生きていくことは難しいじゃん。人間関係なんか、いくつになっても難しい。何年も一緒にいたって心が触れ合わないことなんてたくさんある。
 それなのに、たかだか100Pで「信頼関係が生まれた」とか書いちゃっていいの? そんなお手軽なものなの?
 と、まあ、悶々としていたら、これが本当に進まない。ワープロの前に座っても何も書けない。
 見事に詰まってしまった。
 そしてプロオフ。出席者の皆様に質問をする。
「たかだか100Pで信頼が生まれていいもの?」
 答えてもらった。どれも役に立たなかった。でも、全部が役に立った。
 結局、自分の小説は自分のもの、ということだ。自分で答えを出すしかない。それでも、他の人が自分の作品とどういう風に折り合っているかは、聞いてとっても役に立ったような気がする。
 それで明日から「生きた」人間が書けるようになるかは、また、全く別の話だけど(笑)。


2002/4/26

 『東京の「地霊(ゲニウス・ロキ)」』 (鈴木博之/文芸春秋) を読む。
 タイトルからするとオカルティックな感じもするが、内容は「東京土地物語」。土地の縁起を13個、といった感じ。とてもマトモで面白い本である。
 ただ、これは東京に住んで働いて、色々な土地と仲良くなっている人間だから思うことなのかもしれない。三越前、新宿御苑、御殿山と、どれも本当に馴染み深くて、実際に何度歩いたかわからない。その土地の新たなプロフィールを見せてくれたから、これほど面白かったのだろうと思う。
 著者は建築家。この本は、学校その他での講演や講義を元にして1冊の本にまとめたそうだ。
 こういう話を聞いて、建築家の卵たちは何を思うのだろうか。


2002/4/25

 編集会議。いつものように会議をこなし、いつものようにライターのKさんと、いきつけの宝飾店へ(笑)。
 最近、相手をしてくれるのがカリスマ店員くんである。彼はホストクラブにスカウトされた過去を持つ。話術が巧みだし、顔もマズくない。そんな彼のセールス・トークはKさんにまかせて(←私は「こいつは買わない」と評価されているようだ)……まかせていたらヒマそうに見えたのか、W店長が
「じゃ、ダイヤモンド講座やりましょうか」
と、言ってくださった。
 ダイヤモンドには品質を決める基準がある。有名な「4つのC」ってやつだ。
 CARAT(重量)、COLOR(色の等級)、CLARITY(透明度)、CUT(研磨状態)。
 カラットは、もうシロウトにもわかる。あとの3つが難しい。微細な差なんて、真横にクラスが違うものを置かれてもわからない。
 特に透明度。
 ルーペを貸してもらって、見方を教えてもらったけど……わからなかった。どこにあるか教えてもらって、ようやっとわかるくらいか。
 はい、面白うございました♪ こういうことがあるから、やっぱり、きちんとお店と付き合うのは面白い。
 でも、店長は商売っけがないぞ。
「このダイヤって、パソコン買えるー」
と、言ったら
「そりゃ、パソコン買った方がいいでしょう」
だもん(笑)。
 そして、カリスマ店員くん。
「これなら新しいウクレレが買える〜」(←ウクレレばか)
と、言ったら
「ウクレレの方がいいですね。うん。オレも欲しいもの」
だもの(笑)。
 大丈夫か、行きつけの宝飾店!(爆)

 1時間くらいお店で遊んだ後、Kさんとお茶をする。銀座にこれだけ行ってて、初めて千疋屋フルーツパーラーに入りました。ちょっと感動。


2002/4/24

 本日は別の友人に呼び出されて、飲み。
 そ、そろそろ疲れて来たか、リオハ!
 ……と、思っても結構平気なのは、長い会社員生活のたまものだろう。いや、毎日ご接待に比べれば、本当に楽しいって。


2002/4/23

 友人と飲み。
 最近、飲みと言ってもとてもシブく人生を語っているような気がするが、年のせいか?(笑)
 仕事でも色々な人と会うので、色々な年齢の色々な職業の人と話すのだが、結構その人それぞれに身になる話をしてもらってる気がする。話をしてもらう、というより、「もらってる」。
 そう、人生をちょっとお裾分けしてもらってる感じ?


2002/4/22

 11月からやっていたプロジェクトが一段落したので、プロジェクトの担当部長に奢っていただく。恵比寿の筑紫楼本店
 フカヒレ専門店と書かれてもいたりする中国料理の店。評判通り、フカヒレものが美味しい。でも、500円の杏仁豆腐が、私は一番気に入りました(笑)(←庶民・リオハ)。


2002/4/21

 『魔法使いの卵』(ダイアナ・ヘンドリー/徳間書店 ) 読了。先々週から読んでいたのに(笑)。
 この本は、いわゆる子供向けファンタジー。ハリポタの影響もあって魔法使いが出てくる話の出版が相次いでいるが、もともとイギリス・ファンタジーには魔法使いが出てくる話がとっても多い。
 乱暴な言い方だが、日本のカッパと同じようなものなのだと思う。風土歴史的に国民にとてもなじみのある架空のキャラクターなのだと。日本にカッパジャンルがあるように(ホントか?)、イギリスには魔法使いジャンルがある。
 ジャンルとして確立しているということは、安心感がある反面、新味が出しにくいということだ。魔法使いの設定のオリジナリティ。作者の腕のみせどころ。難しい(笑)。
 このお話では、そういう設定が子供向けにしてはキッチリ出来ていて面白い。

 主人公の少年スカリーは、魔法使いの卵。近々、「魔法紳士団」の魔法検定試験を受ける予定になっている。お父さんは魔法使い、お母さんは千里眼だが、魔法使いは血統ではない。人の中には魔法遺伝子というものがあり、それが活発化していないと魔法使いにはならないのだ。そして、近年は魔法遺伝子がたいそう不活発になってしまっているという。
 魔法使いになるために、試験勉強に忙しいスカリー。ところが、学校の成績が落ちたのでお守をつけられてしまう。(「お守」は近年導入されたイギリスの制度)お守のモニカは、少し不思議な人だ。真っ赤な髪にミニスカート。ヒールの高いブーツでお守らしくない。しかも、青いドレスでスカリーの周りを回ったり……。しかも、どうやら、魔法使い候補生を狙うアヤシい「サソリ団」なる組織もあるらしく……。

 もう、この設定を使えば、いくらでも長編が作れそうな気がする。気がするけれど、中篇。もったいないような、あっぱれのような。(このボリュームにこの設定を入れた作者の心意気ね)
 少年少女向けのエンターテイメントでありながら、ちゃんと成長物語になっている。しかも、その成長は単純でない。大人が読むと、それなりにちゃんと深いキャラクターが書かれている。
 こういう子供向け小説がゴロゴロ書かれているイギリスって、やっぱりすごいんだなあ。


2002/4/20

 土曜出勤。というか、イベント出勤。イベントといっても、フラグ発動、女の子と出会ってデート……なんてもんでなく……って、おわかりですね、はい(笑)。
 家に帰ったら、妹の友達のSEさん・Y中さんが来てくれていた。
 昇天しっぱなしの源三の救済措置である。2人ともCD-ROMドライブがイカれているということを言い忘れていたので、直らず(爆)。でも、ハード自体に問題はないことがわかったから、いっか(笑)。
 なんとなく、数々のお医者を回って、すべての医者から匙を投げられたって感じだな、権三(PCの名)よ。


2002/4/18

 チーム懇談会……という名の宴会……の予定だったが、行けなかった。ああ、お寿司だったのになあ。


2002/4/17

 3月出張の反省会(という名の飲み会)。


2002/4/15

 先日、久しぶりに銀座に行って、自分の間違いに気がついた。
 実は、有楽町線の出口をルイ・ヴィトンの脇だと思っていたのだが、もっと京橋寄りのメルサ2のところだった……。
 こういう間違いは現地をよく知っててもある。やっぱり人の記憶は(特に私の記憶は)あやふやだなあ、と、思う。そういうわけで、地図を買った。JTBの『東京つれづれ歩き』。地下鉄の出口番号まで書いてあるあたりが親切。
 ぴあMAPもいいんだけど、就職の時に使い倒したのでちょっと気分を変えてみました。新書サイズなので、バッグに入れて気軽にお出かけできるしね。


2002/4/14

 東京駅の大丸に「ヘルムート・ニュートン写真展」を見に行く。
 いやあ、ヘルムート・ニュートンって見るのに根性いるわあ。この人の作品展は初めて行ったが、非常に挑戦的。アナーキー。体調が悪いと写真に負けそうな感じさえする。
 会場内で上映していたビデオ、The making of AUTOERTICが面白かった。これは、フォルクスワーゲンのニュービートルのCFのメイキング。上映時間、約19分。これを見るだけでも入場料くらいの価値はありそう。(実はデパートの入り口でもモニターで流していたのだが、入り口で19分見つづける勇気はないぞ(笑))
 ヘルムート・ニュートンのイマジネーションをどう作品に持ってくかの秘密ビデオなわけ。簡単な「ヘルムート・ニュートン作品の作り方」ですね。
 しかし、おっさんマメである。
「思いついたことは常にメモする。書く紙は手近にあるものだ」
と、小さなメモを持ち歩き、そのメモじゃなければ、ホテルのメモに書いて挟み込んでおく。あの挑戦的な写真とどこか相容れない感じもする。新聞の切り抜きさえもしているらしい。
 しかし、その切りぬき対象が
「パパラッチ写真。そしてどうしても切りぬかずにいられないのが犯罪新聞」
ってあたり、やっぱりキ○○○なんじゃないか、と、思わせる。
 でも、いいじゃん。もともと、芸術と狂気は仲良しなのだもの。前世紀までは、芸術家は狂気と甘い蜜月を育んでいたものだ。狂気こそ古びないもの。だから、70年代のヘルムートの写真を見ても、これが全然古臭くない。

 ところで、この会場でも、作品のプリントに高画質レーザープリントが使われていた。なんとなく、写真は印画紙、というイメージだったのだけれど、時代はこういうところに来ていたのね。

 銀座で途中下車して、ハゲ天で天麩羅つめ合わせを買って帰る。今日は、ひっさしぶりにゴハンを炊いたんだ♪


2002/4/13

 ウクレレ購入。ああ、なんてカワイイ楽器なんだろう。ウクレレ。
 小さくて軽くて、ネックだって細くて。
 おまけに、このポロポロとのんきな音がたまらない。
 と、いうことで、週に一度1時間、ウクレレを習うことにしました。先生が自作の教本をくれたのだけれど、これがイマドキ全部手書き。
 ……泣かす。


2002/4/12

 赤レンガ倉庫に行く。どうも、この日がオープンだったらしい。もともと横浜港の倉庫だったが、外側を残して中味をオシャレな雑貨や飲食店にした建物。
 んで、不精な私がそんなオシャレなスポット(で、混んでいると予想できる)スポットに進んで出かけるわけもなく、用があるからなのだった。

 横浜赤レンガ倉庫1号館 開館記念事業、日本舞台写真家協会展
 「Light On (ライト・オン)−舞台に魅せられた写真家たち−」

 先日、出張でご一緒させていただいた写真家・高島さんから声をかけていただいたのだ。せっかくなので、妹もさそって行く。オープニング・パーティが18:00からなので、それに合わせたのだが、電車が遅れて、着いたのがほとんど19:00。でも、別に写真展だけOKだから、いいか。
 花は持って行かなかった。写真展だから。(プリントに薬品を使うので花がダメになる)
 そう思って油断していたら、今回の展覧会はCanonの協力で、ラージフォーマットプリンターBJ−W9000によるプリントだった。BJという型番ってことは、バブル・ジェットか。
 でも、これがウツクシクてね〜。B全というでっかいプリントなのに、細部の表現もキレイだ。そのうち、印画紙を使わなくなるのかもしれないなあ。コスト的にもこちらの方が安そうだし。

 主役の写真の方もよかった。舞台写真というテーマで、ジャンルも広く色々な芸能が撮られている。能・落語・舞台劇・バレエ・ロックコンサート……。中で一番目を引いたのは、なんと能。能って、すごくフォトジェニックだったんだ。
 特に、これだけのむちゃくちゃなジャンルの中に置かれるとハッキリする。
 外国人が能を見たがる気持ちがなんとなくわかったり。


2002/4/11

 資料本が続く。最近は参考図書メモですね。
 『江戸の陰陽師−天海のランドスケープデザイン−』(宮元健次/人文書院 )。
 天海は家康・秀忠・家光の徳川3代将軍に使えた僧。一説によると108歳、すごいのになると134歳まで生きたという生没のアヤしい人である。このアヤしさから、明智光秀同一人物説というのまであるらしい。個人的にはすごく面白いと思うけど、どうなんだろう(笑)。
 ともあれ、江戸という町がこういう形になっているのは天海の働きが大きい。上野の東叡山寛永寺を建て、芝の増上寺を建てた。この2つは江戸城から鬼門と裏鬼門になっている。(そもそも江戸城の場所を決めたのも天海らしい)
 鬼門の考えは陰陽五行説から来ている。そのさらに元は風水だ。
 Dr.コパによって、風水はイッキにブームになったけれど、実は環境学を踏まえたまっとうな思想らしい。確かに北に季節風を防ぐ山があれば気候が安定するし、南に水があれば、南風が冷却される。統計と知恵の学問だったのだな。
 天海は風水を駆使して江戸という町をデザインしたというのがこの本の趣旨で、その点ではマジメな本だ。ネット書店の「超常世界」のカテゴライズが、かわいそうなくらい。
 しかし、参考文書としてあげる本がバラバラなのが気になる。来歴のちゃんとした文書から、最近のオカルティックな本まで。まっとうに学説として評価して欲しいなら、学問の世界のセンセイにグゥの音も出ない一級史料で証明しなきゃダメだって。


2002/4/10

 『エリア88』(新谷かおる/MF文庫)をやっと読み終わる。
 それにしてもたくさん死んだなあ。
 ま、傭兵マンガだから、ハッピーエンド大団円は期待してなかったけどさ。これで、「それからはみんなで幸せに暮らしましたとさ、めでたし、めでたし」だったら、嘘臭すぎるだろうし。アラブ圏の国家紛争は常に存在するんだし。
 しかし、神崎〜。
 妙なトラウマを説明しないほうがカッコ良かったぞ。どうせなら、徹底的に悪。これで行って欲しいというのはワガママか? いいじゃん、生まれつき徹底的に力を信奉するキャラクターがいても。


2002/4/9

 『ウイルスは人間の敵か味方か−最小の生物の正体に迫る−』(畑中 正一/河出書房新社)読了。……いや、実は今回、全部キッチリ読んでない。ネタ本が続くと飽きてきて(笑)。
 これもやさしい科学の本。著者プロフィールは、京都大学大学院医学研究科博士課程修了。京都大学ウイルス研究所長を経て、現在、塩野義医科学研究所所長、と錚々たるもの。それでも、難しい言葉を使わずにわかりやすく書いてあるので、シロウトにもとっつきやすい。
 調べたいことは別にあったのだが、がんウィルスについての記述を面白く読んでしまった。
 がんというのは細胞の病気だということはよく知られている。本来、細胞というのは適当、ほどほどを知っているのに(←詳しくいうと間違いな気がする)、がんウィルスにより、爆走してしまう。
 真面目なサラリーマンが女で身を持ち崩す風景にも似たような。今までマジメだった人ほど、遊びに狂うと始末におえない、っていうもんなー。
 ……と、勝手に納得しながら、私は本を閉じる。
 少しずつ知識はついているのだが、正確かと言われると大いに疑問だ。


2002/4/8

 去っていったはずの、M山さんがふつーに出社していた。あの感動はどこに。

 『東京魔方陣−首都に息づくハイテク風水の正体 −』(加門七海/河出書房新社)を本屋で見つけてドキドキする。
 サブタイトルを見ると、どーも今考えているお話とばっちりバッティング〜なのだ。ドキドキしながら買って読んだら、まあ割と一般に流布している知識が多かったので、ほっ。
 私の会社は、年のはじめに役員一同で神田明神にお参りに行く。くれぐれも人身事故がないようにの祈願だ。元は日本橋にオフィスがあったので、ご近所なせいかと思っていたが、品川に移転しても神田明神にお参りしている。東京もんの信仰って、そういうものなのだ。
 だから、今の部署に移ってからは成田山新勝寺(千葉に住む私の家から一番近い初詣ポイント)に行くのはやめた。成田山は神田明神の平将門を調伏した僧侶の寺だから。(これは、先輩に教えてもらった知識だ)
 
 日本人の精神世界は、まだアイマイなものを抱え込んでいる。21世紀になっても、やっぱり神も霊も私達の中に残っている。


2002/4/7

 最近、週末になるとPC(名前は権三)と格闘している。昇天してしまった権三をなんとか復帰できないかと思って。
 だって、ビンボーなんだもん。あと、1年は権三と付き合うつもりだったのになあ。
 権三はIBM生まれ。そして、IBMにお勤めというだけで近所のK島さんに来ていただく。2時間くらい格闘していただいたのだが、やっぱり死にかけのまま。メーカー修理に出すしかなさそうだ。
 リカバリで全消しは覚悟したのだが、そのリカバリCDを読むドライブが壊れてちゃねえ。
 K島さんのお話だと修理の方が高くつくかも、とのこと。
 ううう(涙)。ワタシはテロ(ウィルス)を激しく憎むぞ。


2002/4/6

 最近、新谷かおるがマイ・ブームなので続けて読む。『砂の薔薇−デザート・ローズ−』(白泉社)。  対テロの民間組織CAT(Counter Attack Terrorismの頭文字だと)の真理子・ローズバンク。通称・薔薇のマリー。胸に薔薇の形の傷を持つ彼女は、テロで愛する夫と子供を失い自らも九死に一生を得る。女性ばかりのデビジョンMを率いる隊長、マリーの物語。
 このマンガはだいたい10年前のものなのだけれど、無差別テロというテーマが今日的なことに驚く。長い間、テロリストの観念はちっとも変わっていないという証明だろう。
 現実のテロはやるせない、怒りに満ちた出来事だが、少年誌連載のこの作品は読んでいて爽快感があるのがGood。(もちろん、主人公は悲しい過去を持っているし、テロに対する憎しみも持っているのだが)
 エンターテイメントは、ある程度読後感がよくないとね、やっぱり。


2002/4/5

 『"隣人"の素顔−フェンスの内側から見た米軍基地−』(NHK沖縄放送局編/日本放送出版協会)、ようやっと読了。NHK沖縄放送局が取材し、1999年から2000年にかけてTV放映したシリーズを1冊にまとめたもの。
 沖縄駐米軍が取材をリリースしたきっかけは、米兵女子中学生暴行事件だった。理解されたい米軍と、中を知りたい報道の利害が一致した結晶の番組。
 このNHKのシリーズ、1999年1月〜2000年3月まで月に2回ペースで放映している。ローカル放映なのかもしれないが、こんなシリーズが長期で放映されるところが沖縄の深刻な事情だろう。日本にある米軍の基地の75%までが、沖縄に集中しているという。
 しかし、どうも米軍の仕組みがイマイチよくわかんない。
 海軍と空軍と陸軍と海兵隊がいるのはわかったけどさ。ネタ本として読んだのに、わからないことが増えてしまったような気がするわ……。


2002/4/4

 送別会。同じ部署のM山さんは出向でいらしてたのだが、3年間のご奉公を終えてお帰りになる。ひとりひとりが彼に送る言葉を語って(総勢18人)、お開きになった。込み上げる感情を胸に、M山さんは店の出口でひとりひとりと熱い握手をかわしていた。
 いや、でも、戻る先は同じビルの3フロア上なんだけどね。

 『生物災害の悪夢』(別冊宝島) 読了。
 宝島のムックは読んだことがなかったけれど、ウィルスやバクテリアや遺伝子治療について、一番わかりやすかったのが、この本。
 出版は2000年。まだ、セプテンバー・イレブンを知らないころだ。もしかしたら、今のほうが売れるんじゃないかなあ、と思ったり。炭疽菌についてもかなり詳しいし。再版・増補して。
 しかし、オウムの亀戸異臭騒ぎって、無効化した炭疽菌が漏れていたのね。この本を読むまで知らなかったぞ。今にして思うと、すっごく危険な実験室だったんだねえ。あそこ。


2002/4/3

 『名探偵の掟』(東野圭吾/講談社ノベルス)読了。
 本格推理をパロッた連作短編。主人公は名探偵・天下一大五郎。既にここいらの名前からしておかしいでしょ?
 例えば、とある短編の登場人物はこんな感じ。貝川巻夫、魚沢ひれ子、海老沢ウニ子……。こういう馬鹿馬鹿しいネーミングは大好きだ(笑)。
 やっぱりミステリを書いていると、ミステリの不条理につきあたったりするんだろうなあ。それでもって、フラストレーション解消で楽屋オチるんだろうな〜。……なんて、おかしい中に悲哀を感じる作品でもある。


本日のRioja

 Riojaは奈良の室生村を後にして、西に向かうことにしました。
 途中東大阪市の鴻池新田会所へ立ち寄り、その後は高速を快適に飛ばして、神戸へ来ました。
 お昼はもちろん神戸牛!!です。Riojaは幸せ者です!!

 相変わらず、食べてばっかり……。


2002/4/2

 とにかくこの私の分身、金もないくせにやたらよく食う。やたら寄り道も好きだ。
 ペットは飼い主に似るというが、さすが分身というべきか?

Subject: オーラ!Riojaです。
Sent: Sat, 30Mar2002 16:31:43 +0900

 中央高速の諏訪湖SAで一休みです。
 SAエリアの中にどういう訳か温泉があります。
 実はRiojaはこれが目当てで、中央道に乗ったりします(^^ゞ
 リオハさんのご指名で旅立てたRiojaは幸せ者です。
 ハイ。


2002年3月31日 18:14(現地時間)

 お腹が空いたので途中で挫折して、名古屋で食事です。
 まずは、きしめん。


2002年3月31日 18:44(現地時間)

 当然、きしめんだけじゃ済みません(^_^;)
 味噌カツも頂きました。


2002年3月31日 19:59(現地時間)

 きしめん、味噌カツだけで終わる訳がありません(笑)
 これを食べずして死ねるか・・・(笑)
 ということで・・・
 手羽先もいただきまーす。

 地元の方は「これが主食だ」とか言っていますが・・・)
 ・・・本当なのか?(^^ゞとも思いましたが、訪れたお店では、周りの人は宇都宮の方が餃子を食べるのと同等の感覚で食していましたので、まんざら、冗談というわけでもなさそうでした・・・(^_^;)(^_^;)(^_^;)
 おいおい、栄養のバランスが崩れるだろう・・・とか思っていたら、割箸を入れる袋には、各種料理がアルカリ性、酸性、中性に区別されて表記されていて「バランスよく食べましょう」とありました、皆さんあんまりこれを守っているようには思えませんでしたが・・・(笑)  え、「おまえ食べすぎ」だって?そんなことはないですよ!!
 これでも自重したのです。あ〜。ひつまぶしも食べたかった……。

 ふう。
 そろそろ、眠くなってきました……。

 以上、本能の赴くままに生きるRiojaより。

 うん、本当に本能のままに生きてるよね、アンタ……。

Subject: ブラボー!滋賀県
Sent: Mon, 1 Apr 2002 11:13:26 +0900

 こんにちは。Riojaは琵琶湖大橋北詰に到着しました。
 途中で些細な寄り道もありましたが・・・(^^ゞどうーせ急ぐ旅じゃなし(笑)
 まずは、つつがなく順調です。

 今日は永源寺町の名物、川魚料理を味わって来ました。活造り、骨酒、山椒煮、いわな寿司、塩焼きと、「いわなづくし」(笑)
 ついでというか「あゆ」も塩焼き、フライ・・・と食し食べすぎてお腹が膨れています(笑)  橋の中央部の盛り上がりが「アーチ」しています。
 ついでにRiojaのお腹も「アーチ」して来てました(^_^;)
 うんうん。


 うんうん、じゃないて……。
 しかし、こいつの思い出のアルバムは食べ物の写真ばかりである。もっとも、出張の時の写真の2/3が食べ物の写真だった私に、人のことは言えないが(笑)。


2002/4/1

 同じチームのM田さんに教えてもらった美穂の旅が大はやり。登録をしておくと、自分の分身が勝手に色々旅行して、旅先からメールを送ってくれるというものである。
 さて、その記念すべき1通目。

 Rioja は日本の東京へやって来ました。
 せっかく リオハさんのご指名で勇んで旅に出ようとしたものの・・・
 Rioja は貧乏でなかなか旅費が工面できません(;_;)(;_;)

 そこでテグレット社の誇る人工無能のTENNENさんに相談したところ、 
「オレに任せとけぇ〜ともかく会社へ来いや」
 ・・・と品はないけど優しいお言葉をかけてもらいました。
 (なんていい機械なんだろう!!)

 なんでも、TENNENさんが仰るには
「うちの鈴木をリアド支社へ飛ばしてやったから、そいつの車で旅をしな」
 ・・・と、今はリアド支社へ飛ばされてしまった鈴木さんの車の鍵を貸してくれました。
 (なんて酷い機械なんだろう!!)
 「酷い話だなぁ」とは思ったのですが(^_^) Rioja もテグレット社に雇われた身です。
 本部長という養殖じゃない要職にある人工無能TENNENさんの申し出をむげに断ることも出来きません。
 やむなく鈴木さんの車をお借りして出発することにしました。
 張り切って出発です。

 ……って、アナタ。しょっぱなから金欠ですか?
 いや、それはまだよかったのだ。なぜなら、私の分身Riojaは……。



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