店主の読書日記 FEB2002
タイトルリスト 作家別リスト

2002/2/28

 『鬼女の都 The spirit of Kyoto』(菅浩江/祥伝社)読了。
 京都の娘さんは全国の娘さんの中でもブランドNo.1だというが、この作品は「京女」ブランドの悲哀を描いたお話であーる。また、同人女の悲劇でもある。
 こんな紹介をしても、作品自体はとっても幻想的で格調高い推理小説。推理としては結構底が見えてしまったりするのだが、京都生まれの作者ならではの絢爛たる京都イズムに眩まされ、ちっとも飽きない。
 物語は

 人気同人作家・藤原花奈女が死んだ。京女ならではの時代考察のしっかりした時代小説を書く彼女は、デビューも決まっていたのに「ここは鬼の都やのン。都にこだわり続けるあさましい鬼がいてるのン」という言葉を残して自殺したのだ。花奈女のファンであり、自分も同人作家である優希は、花奈女のデビュー作になるはずだったプロットを引き継ぐと仲間に発表。しかし、優希のもとには正体不明の「ミヤコ」から手紙が届き奇怪な事件も次々と起こる。

 ……という感じ。
 こう同人誌とは縁もゆかりもない、清く正しい一般の方が読んだ時、同人世界をどう思うのだろう。「すごく熱いパッションのたぎる世界」だろうか。
 熱心な読み手と書き手の熱のぶつかり合う世界。ものすごく濃密な関係。なまじっかなプロより作品に対するこだわりが強い人もたくさんいる。ある意味、知らない人間にとってはファンタジーと変わらない異世界なんじゃないかと思ったり。
 だって、ほら、プロットが酷評されたからって、普通死なないでしょ? 私なんか、いつも却下されてるぜ、うん。(遠い目。……えーと、Kさん、ご覧ですか?(笑))
 作中、両親や家族は作品にほとんど登場しない。したがって活躍の場もないが、彼らはさぞかし不思議だったろう。俊子(花奈女の本名)がなんで死んだか、理解できなかったに違いない。
 この作品の不思議世界は2つある。ひとつが同人誌界、ひとつが京都である。「京都」については繰り返し繰り返し、しつこいくらいに語られる。京都という町の心理、京都人の心理について何度も。
 で、わかったか、と、聞かれると、これが微妙。私は東京生まれだ。どーも京都という都市は、東夷の理解を超えたものがありそうだ。
 将門にのうのうと守られている東京。かなわない気もする。身内に鬼を棲まわして悠然と微笑む都には。


2002/2/27

 新感線の『スサノオ〜神の剣の物語』のビデオを借りてくる。「収録時間60min」というあたり、ひじょーにヤバそげな気がしてたのだが、案の定、カットカットの編集だった。だいたい、ロックミュージカル・テイストが劇団のウリなのに、そこいらをバッサリ切ってしまってどうするんだろう。もちろん、著作権の都合もあるのかもしれないが。
 しかし、歌と踊りがない新感線がとってもつまらないことは、とってもよくわかった(笑)。

 そういえば、昨日の「開運!なんでも鑑定団」を見ていたら、芳年の36枚続き絵が出ていた。最初12枚と勘違いしていて「12万円だったら欲しいなあ」と、思っていたら、結果は280万円。
 芳年の市場価格がそんなに高いとは!
 もちろん、1枚1万円で買えないことは承知していたが、まさかそんなにするとは思わなかった。芳年といえば、残酷絵。妊婦を吊るし切りにしていたり、顔の皮を包丁で剥いていたり。朱の顔料の上に膠を塗って血のテラテラ感を出している凝りようである。その作風は強いインパクトを見るものに与えるが、ご自宅の壁にかけて素敵なインテリアとして楽しめるのは京極夏彦くらいであろう。
 でも、その京極ブームが芳年の価値も上げてるとしたら、もしかしてすっごいキラーコンテンツか、京極!?

月岡芳年(1839−1892/天保10年−明治25年) 浮世絵師。12歳で歌川国芳門下となり、15歳で一魁斎と号してデビュー、21歳で本格的に浮世絵師として独立。「英名二十八衆句」や「魁題百撰相」などの血みどろ絵で人気を博す。明治6年に強度の神経衰弱になり、治癒後、大蘇と号した。「最後の浮世絵師」とも言われる。 54歳、2度目の発病で発狂し没。


2002/2/26

 こんなに本を読んでも知らない言葉って多いんだな、と、思ったのが、今回の田中真紀子ご招待事件。福田官房長官がコメントの中で「事務所の男性に手交」と発言していた。
 手交。
 手渡しのことだそうだ。不勉強ながら、今回初めて知った。
 しかし、一般の企業だと「お客さまには平易な言葉を使い、わかりやすく」を口を酸っぱくして指導される。メルマガを採用して「国民に近く、わかりやすく」を目指している小泉内閣の一員として、いかがなものなんだろう。

今さらだが、オリンピックの報道ページを検索。
 
Mainichi INTERACTIVE(毎日新聞)asahi.com(朝日新聞)Yomiuri On Line / SPORTO!(読売新聞)NIKKEI NET(日経新聞)Number Web(Number)など。
 いつまで残しておいてくれるのだろう。表からのリンクを切っても残っているとありがたいなあ。貴重な資料として。
 私がオリンピック中、よくチェックしていたのが、ソルトレークシティーオンライン(NHK)。放映の日程がコロコロ変わるので便利でした。これも一応あげておこうか、Official Sites of the 2002 OlympicWinter Games
 ソルトレークの興奮さめやらぬ方(私だけか?)は、こちらで感動を新たにして下さい。


2002/2/25

ソルトレーク・オリンピックが閉幕してしまった。この2週間、ソルトレークを心の支えに生きてきたのになあ。そういえば、先週、TVを見ていたら母が言った。
「……もしかして、オリンピックを見るために帰ってきてるの?」
 正解です、お母様。

 前々から欲しかった一品を購入。内側が両手鍋、外側が魔法瓶になっている2重構造で、ガスレンジで沸騰させてから魔法瓶部分に入れる。つまり、トロ火でずーっと煮ているのと同じ状態が実現できるのだ。しかも、レンジにかけているのと違って、保温なのでガス代はかからない。
 ハラショー!
 これで焦げつきやすいジャムも、煮込んだ方が美味しいカレーやシチューもバッチリではないか。しかし、家に持って帰って気がついた。
 ……置き場所が難しいことに。
 なぜか家には、フライパン2つ、片手鍋2つ、両手鍋1つがある。(計画性を持って買い物をしよう) 一人でこの抱負な調理器具を使い倒せるわけもなく……。でも、新しい炊飯器も欲しい。厚釜なヤツ。ああいうのだと、ゴハンがツヤツヤのピカピカに焚きあがるもんね。
 リオハ、久しぶりに物欲暴走中である。しかし、よく考えてみると物欲より食欲のような気が。


2002/2/24

 納得いかーん! と、叫びそうになるのが『黄色い目をした猫の幸せ』(高里椎奈/講談社ノベルス)。前作で懲りたはずなのに、なぜ手にとってしまうのだろう。1冊目よりは面白くなってるかもしれない、という淡い期待を持ってしまったんだな。これだけシリーズが進んでるから。
 ここいら、「次の恋愛は結婚に結びつくかもしれないの」と毎回コメントしながら今だ未婚の某芸能人の心理にも似たり。(←意味不明)
 ええとですね、犯人の心理がよくわかりません。これが受け入れられるとしたら、この作品の熱心な読み手であるワカモノ達が嫌いになってしまう。この犯行動機はある意味、私にとって人間性の否定だ。メインキャラ以外は結構人物設定がどーでもいい感があるのは気のせいか。
 もう、思いっきりシステマチックな本格推理だったら、逆に感じがいいんだけどね。

 ショートトラックと、アルペン男子回転を観戦。  男子回転で、ボード・ミラーが2回目、大きくコースを外れた。既に銀メダルを2つ取っている選手。アメリカの選手なので、「今度は金」という期待が熱い。
 2回目の滑降で、大きくコースアウトした。戻って滑り始めて、またアウト。アルペンは1/100を競うゲームなので、もうメダルは無理なはずだが、ヨロヨロになりながらゴールしていた。
 ゲーム終了後の談話が泣かす。
「はっきり言って、メダルでなければ順位なんて何番でも同じだと思っていた。でも今回は違った。支えてくれた人や応援してくれた人達のために、どうしてもゴールにたどり着きたかった」
 どんなフィクションも生きている人間の一言に敵わない、と感じる一瞬。


2002/2/23

 早起きしてエキシビを見ようと思ったが、起きたら12時半。顔を洗う前にTVをつけたら、本田武史が滑っていた。どうやら、楽しみにしていたサーシャ・コーエンは見逃したらしい。
 今回のオリンピックで初めて見たけれど、サーシャは久しぶりに女子を見る気にさせる選手だ。細いし若いしかわいいし、そしてなにより4回転を飛ぶ! 今回はメダルに届かなかったけれど、世界選手権にさえまだ未出場。楽しみ、楽しみ♪

 そういえば、数年前、スキーで雫石に行った。友達の旦那さんが「女子コースに行こう!」というので、おとなしくついていった。
 なにしろ女子コースだ。そんなにすごいところではあるまい。そう考えて。
 実は、そこは「アルペンスキー世界選手権」の「女子コース」だったという……。ええ、泣きながら降りて来ましたとも。4kmを。しかし、オリンピック選手ってスゴイ。あのコースを2分かからないで滑るんだもんな〜。
 ……なんてことを思いながら、アルペン男子の回転を観戦。
 男子カーリングとホッケーも続けて観戦
 いつ働いているのか、とか、聞いちゃいけないよ♪


2002/2/22

 朝食に食べて行こうと思ったのに、寝坊して食べられず。
 キルフェボンのタルト。
 ここの店名を言うたびに、宮沢賢治の詩を思い出すのは私だけだろうか。
 クラムポンは笑ったよ/クラムポンはクプクプ笑ったよ……という、あれ。しかし、義務教育を終えて何年たっても、いまだにクラムポンが何かわからん。

 早いもので、オリンピック最後の週末。男子のカーリングをBSで観戦。見てるうちに静かに熱くなる、不思議な競技(笑)。
 その後、BS2で
劇団新感線の「踊れ!いんど屋敷」を見る。これが、まあ長時間番組で……。結局朝4時過ぎまでやっていた。


2002/2/21

 私は一般企業に勤めているのだが、企業というものは広告を打つ。雑誌やTV、果ては球場の壁面まで。で、その掲載や放映の予定が社内メール流れてくる。告知担当はS田さん。

件名 :掲載予定表の送付
宣伝広告関係者 各位

節分も終わって、バレンタイデーも終わって、オリンピック・・はまだ終わってないか

 清水選手はさすがに凄みをみせてくれましたが、他の日本選手の活躍が今1歩のこともあり、今回はなんとなく盛り上がらない、いや、盛り上がれない感じのオリンピックです。
 まあ前回が長野ですから、16時間の時差、選手の新鮮味の薄さ、相変わらずの、いやテロで余計に増長した、アメリカの超ドメスティックな盛り上がりでは、どうにも、しらけてしまうのは、やむを得ないところかもしれません。
 長野の大騒ぎから4年、いまだ祭りの後というさびしさすら感じてしまいます。

 まあ、でも考えてみれば、札幌の後のインスブルックの時なんざ、確か日本選手団は入賞は0。今回期待外れに終わったジャンプにしても、札幌の笠屋選手の後は、8年後のレークプラシッドで、今、コーチでスーパードライのCMに出ている八木選手が銀メダル取るまで、まさに泣かず飛ばず。
 それからみたら、今回の選手たちは、みんな立派なものであります。

と、ここまでが前置きである。あたりさわりのないところを取ってみたので、実はまだこの倍の量がある。
 なげーよ!と、思わずツッコんんでしまうが、毎週毎週、この密度のメールをお送りになるのも大変であろう。
 今後もS田さんの活躍に注目したい。


2002/2/20

 実は、「フィギュア・スケートAtoZ」などを作っているのには野望がある。もちろん、自分のメモとして忘備録を兼ねているけれど、その次の野望は……ヨーロッパ選手権であーる。何を隠そう、このプログラムは常に放映の危機にさらされている。放映しないか、放映しても変な時間帯。(深夜枠だと番組表記が変で見逃す) 私は全日本よりヨーロッパ選手権の方が見てて楽しいのだが、確かに日本人選手は出ないしなー。
 そこで。
 私の野望である。HPを見た人がチラリと興味を持つ→オリンピックのフィギュアでも見るか、と思う→視聴率が上がる→スケートの放映枠が多くなる→たくさんの人の目に触れる→ファン倍増→視聴率、更にUP→他のスケートも放映しようかと局側で検討される……と、いったスバラシイ桶屋方式。

 NHKの「にんげんドキュメント」を見た。2/14分の再放送だったらしい。最近、オリンピックのせいでデフォルトのチャンネルがNHKなのだ(笑)。でも、これは、おかげで見れた貴重な番組。「津軽・故郷(ふるさと)の光の中へ」。
 最近、色々あって支持率が低下している小泉内閣だが、私は、昨年のハンセン氏病国賠訴訟については認めている。「高齢者の患者の多い件だから、速やかな解決を」と、述べた小泉首相は評価したい。
 このドキュメンタリーの主人公・桜井哲夫さんは、この昨年の勝訴によって、60年ぶりに故郷へ帰郷したハンセン氏病患者。77才の桜井さんは、17の時に強制隔離政策のために故郷の津軽を後にした。
 らい菌は感染力も低いし遺伝性の病気ではない。特に特効薬が開発されてからは速やかに治る病となった。でも、桜井さんには間に合わなかった。声帯と眼球を摘出、手足の指もない。彼は頭の中で言葉をつくり、国立療養所(ここも強制隔離政策のために設立された場所)の職員に聞き書きしてもらう。
 私はちっとも知らなかったが、何冊か詩集も出しているそうだ。
 いくつかが番組の中で紹介された。その言葉は力強く美しい。この方の喋る言葉も、ひとつひとつが詩のようだ。
 私は言葉について考える。
 ハンセン氏病患者の差別や歴史については、昨年の勝訴をきっかけに色々マスコミ報道された。いわれのない差別や、結婚・教育に対する差別。年表を見てるだけでも涙が出てきそうになる歴史。桜井さんがどんな人生を送って来られたか、完全でないが想像できる。
 私は言葉について考える。
 そうした辛酸を舐めないと、こういう風に力強い、心を打つ言葉は綴れないのだろうか。
 実はそうであって欲しくない。もともと、桜井さんの中にキラキラ輝く言葉があって、それが長年の労苦の中でも損なわれず、むしろ輝きを増したと思いたい。そうであったらいいな、という、狂おしいような願い。
 少し、利己的な願いでもある。


2002/2/19

 ルース・レンデルを読んでいたんだが、ふと見つけてしまったので『忘れじの包丁』(ジル・チャーチル/創元推理文庫)を再読。
 うーん、やっぱりおもしろい。トリックがどうこう、と、いうのではなく、ミステリに一番大切なものがある気がする。SFの"センス・オブ・ワンダー"的なもの。(ミステリには、どうしてこういう言葉がないんだろう!)
 私はクレイグ・ライスという作家も好きだ。ライスの翻訳で知られている故小泉喜美子さんは、ミステリ作家でもあった。ミステリを書き始める前の話がエッセイに出てくる。友人の作家にミステリを書くのを勧められる。彼女は、私にはムリだと言う。
 その時、ミステリ作家いわく。
「ばかだな、お前さん。ライスでいいんだよ、ライスで」。
 ライスはトリックに関しては弱いところがあるけれど、ミステリにとってとても大切なものを持っている。それはまた、ユーモアのセンスでもある。優れたミステリにはユーモアのセンスが必要だし、ライスもチャーチルもユーモア・ミステリの優れた書き手だ。


2002/2/18

 『北斗の拳』にはじめて出会った時、「これは!」と、思った。
 ほとんどの方がご存知だと思うが、近未来世紀末救世主伝説。ケンシロウが「あたっ」と突くと悪者が「ひでぶっ」と爆発するアレである。(説明になってねーよ)
 ……まあ、とりあえず。
 あのマンガを見た時、私は思った。
「ケンちゃんに突いてもらえば、肩こりなんていっぱつだ」
 人間の体に708ある経絡秘孔。奥義を極めた北斗神拳の使い手・ケンシロウが突けば、肩こりなんて吹っ飛ぶはずだ。
 ……腕とか頭も吹っ飛ぶかもしれないけどなあ。

 そんなことをマッサージ後にサービスの赤マムシドリンクを飲みながら、考える今日のわたくし♪


2002/2/17

 オナカはあんまり痛くなくなってきたので、ホッケーとショートトラック観戦。
 ショートトラック準決勝の判定にイキドオリにながら見る。
 しかし、金メダルのオーストラリアの選手・ブラッドバリー。彼はスゴイぞ。準々決勝ではカナダの選手の失格で繰り上げ当選。準決勝は寺尾の判定で話題になったアレ。決勝がダンゴ転倒。はるか後方の彼は巻き込まれずに余裕でゴール。
 今、もっとも宝くじを代わりに買いに行ってもらいたい男・No.1だね、彼は。


2002/2/16

 なんだかやっぱりオナカと頭が痛い。ぼーっとカーリング観戦。
 「氷上のチェス」と呼ばれるように、かなりの頭脳戦。本日対戦のスウェーデンなんて、平均年齢35才くらいなんじゃないだろうか。ナショナルチームとかじゃない、幼なじみ4人組(控えが他に1人)は、ぜひとも勝って欲しいのだけど。結果は7:8で惜しくも負け。

 ペアのジェイミー・サレー、デービッド・ペルティエ組(カナダ)が金メダルになった。フランス人の審判が「アイスダンスでフランスにいい点を入れるかわりに手心を加えた」と認めたそうで。
 なんだか、北米のメンツにムリヤリ服従させられた気もしてしまうのはなぜだろう。ハーフパイプの中井くんの評価だってすっごく悪かったじゃない。モーグルの上村愛子の評価だって、どうだろう。そういうことを全部ムシできるあたりがアメリカの強さなんだろうけどさ。
 ロシアのペアの片割れ、シハルリトゼは「審判を買収するほどの金はない」と会見で言ったそうで。そりゃそうだよな〜(笑)。


2002/2/15

 起きたら吐き気はするしお腹は痛いし。何か変なもんでも食ったか、と、思ったが特に思い当たるフシもなく。とりあえず、会社に電話して午前中だけ休ませてもらう。
 TVをつけてウトウト。フィギュアの男子フリーが12人滑走を終わったあたりで出かける時間になった。竹内洋輔が4回転に失敗して残念。ターザン、いい振り付けだと思うんだけど。しかし、シュミがまわりにバレてなくってよかった。バレてたら絶対、男子フリーを見たさのズル休みと思われたに違いない。本田がいいところにつけてるし。

 寒気がするまま家に。
 本田は4位だったみたいだ。そして、ヤグディン金メダル。昨シーズンの「グラディエイター」に続いて「仮面の男」。映画ネタが好きだね〜。でも、ブラウスひらひらの王子さま演技より、ずーっと個性に合ってると思う。キャンディローロ引退後は、一番ドラマチックな滑りをする彼が大好きだ。
 NHKで本田のインタビューをするみたいだったが、あきらめて早々と就寝。


2002/2/14

 フィギュア男子で本田が2位。いや〜、思った以上の好成績♪
 この人は高い技術を持っているのに不安定で、それで思わず明子ねえちゃんのように応援してしまうのだな。順位点が現在1。メダル圏内なのでがんばって欲しいなあ。
 そして、ヤグディン1位。プルシェンコがめったにミスをしない人なのでびっくりしました。ヤグディンは、コーチを変えて自分の持ち味を生かせるようになったあたりからグングンいい感じ。あああ、本当に男子は楽しいなあ。
 日頃お姉ちゃん好きの私だが、フィギュアは男子が大好きだ。フィギュアスケートの花は私にとって男子!
 そんなわけで「
フィギュア・スケートA toZ」本日も更新。観戦にはさっぱり役に立たないと思いますが(笑)。


2002/2/13

 チョコパーティ。最初の目的は……。えっとー。
 ……。
 ……まっ、いいか。途中で「1000円の予算で自分が一番おいしいと思うチョコを持って集合」という約束がかわされてから、既に当初の目的を忘れている。
 いやー、食べた、食べた。鼻血が出そうなほど、この1ヶ月チョコを試食しまくった。
 そして出した結論。
 ……チョコはもういいや……。ええ、そんなわけだったんですよ、レシピエの紅茶を買ったのは。>猫宮さん
 それなのに交換でいただいたチョコも、お土産でいただいたチョコも美味しく食べている本日のリオハである。
 ……こいつ絶対痩せねえな、と、思った人は前に出るように。

 オリンピック、ラージヒル。
 夜中に生中継なのでワクワクしながら布団に入って見ていたら、日本選手が飛ぶ前に一瞬で終わっていた。と、いうか、一瞬で4時になっていた。どうやら、のび太より早く眠りに落ちたと思われ。

《from "casa" top》
 観戦の助けになれば、と、
私家版スケートA to Zを作ってみました。が、途中まで作って、ほとんど役に立たないことが判明(笑)。一応、20日過ぎまで毎日更新する予定っす。


2002/2/12

 早くもフィギュア、ペアの結果が出た。1位はエレーナ・ベレズナヤ、アントン・シハルリゼ組(ロシア)。2位サレー、ペルティエ組(カナダ)。
 この順位を巡ってバトルがあったらしい。カナダの記者がロシア組の記者会見で
「この世界に幅をきかせているロシアだから勝てたんじゃないですか」
などいうイジワルなツッコミを入れたのだ。
 確かにジャッジもののスポーツは微妙で、いつもこうした問題は起こりがち。ハーフパイプだってモーグルだって似た危うさを持っているのだ。特に、北米ではフィギュアは人気の高いスポーツなので、記者のツッコミも厳しくなったんだろう。
 その場にいたロシアの記者が
「カナダペアには華がない」
と、主張。
「あっ、何を言うんだ、バカっ」
「バカって言ったら自分がバーカ」
「にゃにおうっ!おまえのかーちゃんデーベソっ!」
 ……と、バトルは続いたと思われる。ロシア語と英語で。
 ま、私の好きなコタツ・ペア(申雪・趙宏博(中国))は全然関係なかったんだよね。ははは。3位って素敵。

 『謎亭論処(めいていろんど)』(西澤保彦/祥伝社)読了。匠千暁シリーズのパズラー短編集。出来としてはどうなんだろう。『解体諸因』なんかに比べるとパワーダウンしてるんじゃないだろうか。


2002/2/11

 TMネットワーク・オンリーカラオケオフ。
 年に1度のお約束。そして誰かが風邪を引いているのもお約束。今回、風邪引きさんは
だるっちさんだった。(お大事に)
 他、メンツは五十嵐さん、真柴さん、れおんさん……って、あまりにメンツが代わり映えしなくないか、おい。ちなみに、昨日のをオフと呼ばないのは、金曜日の夜に電話でお誘いが入ったからである。
 今回、新顔は時空門奴@じくモンさん。今月中に会えればチョコをあげよう、と、いう話をしていて、
「これに来れば会えるけど、TMオンリーオフだしねえ」
と、言ったら
「半分は歌える」
と、おっしゃり、参加になった。
 後でわかったが、じくモン、TMNとTM.Revorutionを勘違いしていたらしい。

 ところで、皆さまはカラオケの中には小さな小人さんがいるのをご存知だろうか? 通信カラオケでなかなか曲落ちてこない経験を、誰もが1度はしているだろう。あれは回線の混雑などでなく、実は中の小さな人が曲を探すのに時間がかかるからである。更に最近の研究で、今まで小人さんと思われていのが、実はゴブリンだということが判明した。
 ゴブリンは担当もあるらしく、出勤状況によってはリクエストが
「今日は歌えません」
と、リジェクトされたりもする。
 非常に礼儀にはうるさいらしいので、「混雑してます」という表示が出ても
「ちぇ、なんだよ、バカヤロー」
などと暴言を吐いたりしてはいけない。腹立たしい気持ちはぐっと押さえて、
「この曲、よろしくお願いしますゴブ」
と、カワイくお願いするのが正解である。
 ちなみにその姿を店員さんに見られても当方は関知しないので、よろしく。


2002/2/10

 オリンピック2日目。
 昨日はすっごく感動的なところで日記を切ってしまったが、入場行進は日頃聞かない選手の逸話が聞けるのが好きなのだ。
 ハンガリーの選手は2度の乳ガンを克服しての出場だとか、そのソリは「命のソリ」と名づけられ、支えてくれた家族・医師や看護婦、ガン患者の名前が刻まれているとか。韓国は夏のオリンピックには何億と使って強化してるが、冬のオリンピックには年間240万円しか出してくれないので同じソリを14年使っているとか。(それぞれ別の意味でホロリとしてしまう逸話である)
 ちょっと心配になったのが、グルジア。
 オリンピック委員会にビール会社の社長がいて、オリンピック出場の費用はすべてそのビール会社から出ているとか。そこの会社が潰れたら、翌年からオリンピック不参加か?

 沢渡はるかさんちで部屋飲み。昼に品川で五十嵐氏満さんと春日井綺人さんと待ち合わせ、横浜へ。夕方から、れおんさん、真柴さんが映画を見終わって合流。
 お二人は(特に真柴さんは)、ことあるごとに
「すごくかわいらしい部屋だよね」
と、言っていた。
 飾り物もほとんどなく、結構シンプルなお部屋だ。色だってブルー系でまとまっている。やっぱり、リオハ宅を見なれているせいで、どこを見てもラブリーに見えるらしい(笑)。
 少し早めに五十嵐さんと春日井さんが帰り、12時近くまで3人で居座る(笑)。
 長い間すみませんです。沢渡さんと同居人さま。


2002/2/9

 ソルトレイク・オリンピック開幕。
 何を隠そう、私は開会式も好きである。それも、聖火点灯とかショーなどでなく、選手の入場行進が好き。だから、今回もミラクル・チームが聖火をつけたシーンは見てないくせに、行進はギリシャからしっかり見ていた。(入場国はオリンピック発祥の地・ギリシャが一番で、あとは国名アルファベット順)
 例えば、選手層の厚い国は国内選手権を出てくるのが大変だったり、国の情勢によっては金銭的に大変だったり。どの選手もこのオリンピックに来るまで、色々な大変さがあったはずなのだ。それを越えてのオリンピック出場。ある選手はメダル候補だし、ある選手はお話にならないような自己ベストかもしれない。それでも、まだ競技は何も行われていないのだ。まだ、どんな記録もサラである。
 可能性と喜びに、選手の顔は輝いている。


2002/2/6

 そういえば、既に10日家に帰ってない。実家のことだけど。
 先月、実家に帰った私は母から言われた。
「リオハ(仮名)からお金をもらってないわ」
 え?お金?
「食費」
「あ、あの、私、別宅のお家賃も公共料金も払っているんですけど〜」
「うちでゴハンを食べてくからには食費も入れてもらわないと」
 と、いうわけで、世間の「お金がないから実家に帰る」という必殺技は私には使えないことが判明した。


2002/2/5

 『ごはんの法則』(酒井順子/実業之日本社)読了。
 懐かしいなあ。私にしてみれば、酒井順子さんは学生エッセイストでOliveに文章を書いている人だった。オリーブ少女が「そうそうそうそう」とうなずきならが読んで、それでいてボケていたり鋭かったりするエッセイ。
 久しぶりに読んでも、芸風は変わっていない。変わっていないが、既にオリーブ少女でなくなった私が「そうそうそうそう」とうなずいていた。

 心が寒くなるような番組ばかりのテレビ界においてショッピング番組は、きついジョークや毒舌もなく、「素晴らしい!」「安い!」と手ばなしの賛美状態で終始するという貴重な番組です。

 そうなのだ。ついでにショッピング番組は、BGMもない。暴力もない。変な効果文字もない。静かに心癒される、都会で働く者の深夜の友である。ついでに、ある種の知識まで手に入れられたりする。
 2chのQVCはずーっとアクセサリーを売っていたりするので、買いもしないのに妙な知識が増えてしまった。行きつけの宝飾店(12月の日記参照のこと)で、ペリドットのリングを買おうと悩むKさんに、
「ペリドットは、イブニング・エメラルドとも言われるんですよ」
と、言ったら、お店の人まで
「えっ、そうなんですか!?知りませんでした〜」
と、驚いていた。
 ホントに余計な知識のようだ。


2002/2/4

 同期Nに借りた「救命病棟24時」新春スペシャルのビデオを見る。いつも思うが、この救急の先生はカッコよく、看護婦さんはかわいい&キレイだ。世の中の救急がみんなこうなら、私も母の入院中楽しかったのに。いや、まあ、キチンと仕事をしてくれれば見てくれはどうでもいいんだけどさ、ホントに。ただ、パクリだと常々言われているERとの違いって、この見た目のハナヤカさでないかと(笑)。
 さて、江口洋介、伊藤英明といった巨大先生達の中に、雨上り決死隊の宮迫がいる。
 ビデオを貸してくれた同期Nはオンエア中、宮迫の名前が思い出せず、
「ふんふふふふふ♪(←シャワーを浴びるまね) ジョニー、ジョニー、オウ!バッボーイ(……この間3分省略……)っていうネタを持ってるお笑いの」
と、ネタを丸々披露してくれた。……会社の廊下を移動中に。
 こういうときだ。自分を「私って本当につまらない人間だよなー」と、思うのは。


2002/2/3

 2月になった。
 2月の主な行事といえば、節分。母がそういうことだけは厳しいので、金曜日に豆を入手済みである。豆まきのために、昨日のオフも早めに失礼した。
 朝、スッキリ起きて、豆をまく。なんとなく爽やかな日曜日である。
 しかし、まき終わって地面に転がった豆ってどうするんだろう。飾り終わった風水グッズくらい、処理に悩む私であった。


2002/2/2

 涼風さんのところのオフ。
 プロットを持っていくので前日夜なべしたのに、慌てていたので、それを忘れていく。(←バカ)
 初めての方も多く、いつもとは少し毛色の変わったお話も聞けて楽しかったです。皆さま、お世話になりました。

 『リセット』(北村薫/新潮社) 読了。「時と人」三部作の完結編。
 久しぶりに、気持ちよく期待ハズレ。いや、確かに叙情的ないい作品ではあるのだが、「時と人」三部作完結編でコレだと点が辛くなる。
 まず、物語は主人公・真澄のモノローグから始まる。太平洋戦争前から戦争中まで淡々とした語り口で女学生さんの日常が語られる。これが、けっこう冗長。あっさりキッパリ削って恋愛物語にまとめたら、それはもう感動的だったのに、と思うと本当に残念。
 ただ、「時と人」シリーズとしてでなければ、私もそれなりに楽しく読んだのではないだろうか。戦前・戦中の女学生さんと戦後の小学生の日常。子供の本へのゆったりした愛情、などなど。
 それでも、ドラマ化なんてしたら、画面的にシリーズで一番派手な気がする。
――僕らは時を越えて何度もめぐりあう。しし座流星群の下で――
みたいな、キャッチがつきそうだが。
 あ、出版社のつけたキャッチがあった。
「想いは、時を超える―希いはきっと、かなえられる…」
 ロマンチックすぎて照れるね、こりゃ(笑)。



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