親分の毎日

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8/30/04

アラスカに来てからちょうど4年になる。4年前の今ごろ、私は産まれて初めて日本を出てアラスカにやってきた。海外旅行にさえ出たことのない私が、アラスカに留学に行くと決めた時、親や友人はさすがに心配した。それに反して私は心配もなにも、とにかくとうとう夢が叶う、という喜びと興奮でいっぱいだった。アラスカ大学から合格通知をもらうまで、それなりに苦労しながらもあきらめずにアラスカで暮らすことだけを夢見てがんばってきた結果なのだ。それはもう実際、熱病といってもいいほどの狂いようだった。6月いっぱいできっぱりと仕事を辞め、4年間一人暮らしをした東京を引き上げ、実家に戻って保険や年金、銀行やその他もろもろの手続きを次々に済ませ、ビザも取って、友達や先生に会ったりしながら着々と日本を離れる準備を進めていたのだった。

しかし実家での最後の夜、部屋で荷造りの最終チェックをしているときに急に涙がぼろぼろと流れてきた。どうにも止めようもない、自分でもびっくりするぐらいのすごい泣き様だった。茶の間にいる親に泣いている所をみられたくなくて、部屋で荷物を入れたり出したりしながら、自分が泣き止むのを待ったのだけれど、いくら経っても泣き止まない。「もう自分は日本には帰ってこないだろう」という、確信のようなものが自分のなかにあった。それはもう、自分ではどうすることもできない決められた運命のようなもので、逆らえるような流れではなかった。アラスカに行くのが怖くなった、とかやっぱり日本を離れたくなくなった、とかそういうことではなく、アラスカが自分の一生の場所になるであろうことを、一旦行ってしまえば自分がそこから決して離れたくなくなるであろうことを心のどこかで知っていたからだ。私は大好きな家族や友人や、日本の生活をすべて捨てて、それでもアラスカへ行くのだ、そう決めたのだ、と思ったら、もうとにかく泣けて泣けてしかたがなかったのだと思う。その夜、私は両親に挟まれて川の字になって布団に入り、ぼろぼろ涙を流しながら寝て、翌日お岩さんのような目で実家を後にした。

あれから4年。私は夫と犬と共に水道も室内トイレもないキャビンで暮らしながら、自分の新しい家族の根っこをこのアラスカにすこしづつ這わせようとしている。あの時、大きな決心をして切り離してきたもの、その大きさにあらためて気付かされながらも、あれで本当に良かったんだ、アラスカへ来て本当に良かった、と心から思う。ここは私がいるべき場所だ。ここ以外に、ぴったりの場所は世界中どこを探してもない、というほどに。そんな場所を見つけることができた私は本当に幸せだと思うし、こんな私を日本から送り出して、見守りつづけてくれている家族や親戚や友人には本当に感謝してもしきれない。

それにしても4年。長かったような、短かったような・・・。


8/27/04

昨日、友達のアンジェラに誘われてサブウェイで一緒にランチをした。アンジェラはうちの病棟で私と同じ準夜勤務を働く看護師で、25歳のカワイイ新米ママだ。クリスマスに第1子のデイビッドを出産したばかりなのだが、私は彼女のお腹が9ヶ月かけて徐々に大きくなって、そのお腹がペタンコになって、そっから出てきた(出てきたところを見たわけじゃないけど。笑。)ちっちゃいデイビッドがどんどん成長していく様子をずっと見てきた。このデイビッドがまた雑誌の表紙にでも出てきそうなブロンド、ブルーアイのハンサムベイビーで、めっちゃくちゃカワイイ。私によく懐いてくれて、彼にものすごい笑顔で「抱っこ〜」という感じで手を伸ばしてこられると、もうめろめろになってしまう。

実は私が最初に妊娠を打ち明けたのも彼女で、一番喜んでくれたのも彼女だ。ちょっと生理が遅れてるんだよね〜という頃から知っていて、受診後に「やっぱり妊娠してたよー!」という報告をした時はロッカー室の前で彼女はくりくりの目をさらに大きくしてその場で叫び声をあげて何度も飛び跳ねて喜んでくれた。そんな彼女なので私の赤ちゃんが今回ダメになってしまったのを知って、人一倍心配してくれている。数日前に電話をくれて、一緒に外でランチでもしようよ、というのでちょっと気晴らしに行くことにした。

アンジェラとデイビッドと一緒にサンドウィッチを食べていたら(デイビッドは離乳食だったけど。笑。)なんだかものすごく元気が出た。赤ちゃんの笑顔やパワーって本当にすごい!アンジェラと職場のゴシップ(ドンとシュリーが付き合っているらしい!とか。←知ってる人は知っている。ここの日記にも何度か登場している二人です。びっくり。)や、デイビッドの成長ぶりなんかをだらだらと話して、その後アンジェラは「今度さ、デイビッドをうちの旦那に預けるから、一緒に映画でも観に行こう!デイビッドを妊娠してから、映画館一度も行ったことないんだよね。」と言って仕事に出ていった。

別れ際、「はい、これ。元気出してね。」とくれた紙袋には、カード、アロマキャンドル、いい香りのするシャワージェル、スポンジ、そしてリップグロスが入っていた。彼女と別れてから読んだそのカードには、「お互い家族から遠く離れて暮らしているけど(アンジェラはミシガンから来ている)、親分のことは自分の姉だと思ってるからなにか必要なことがあったらいつでも呼んでほしい、親分のことをいつも心配してる人がいることを忘れないように。」と書いてあった。カワイイ見た目に全然似合わない、彼女のいつものきったない字を見ていたら涙が出てきた。なんていい子なのだろう。

私はつくづく人には恵まれていると思う。すごい財産だ。


8/23/04

ここ数日、日本の家族や親戚やここのHPにいつも遊びに来ていただいている皆さんから暖かいメッセージをたくさんいただきました。すごく励まされたし、たくさん元気をもらいました。本当にありがたく思っています。

今日お医者さんと話し合ったのですが、とりあえず手術はしないで様子をみることになりました。この週末、結構な腹痛と出血があったのできちんと自然に流れてくれたのではないか、ということで。金曜日にまた先生にフォローアップしてもらう予定です。

キヨシ君も仕事をずっと休んでついていてくれて、昨日の朝は”あの”キヨシ君がなんと料理をしてくれました。グリル・チーズ(チーズのホットサンドのようなものかな?)だったのですが。唯一レシピを知っている料理だったようで、なかなか美味しかったです。朝起きたら、旦那さんが朝ご飯を作ってくれる、というの、結構夢だったんですよ。(笑)夢が叶った!という感じです。

昨日の夜、だいぶ具合が良くなったので、シャワーを浴びに大学に行こうということになりました。日曜日だったので学生センターはもちろんしまっていたのですが、大学構内のあるビルディングの地下になぜかシャワー室(一室のみで、男女兼用。車椅子の学生を考慮して作られたのか、中は結構広い。)があって、その建物は夜中でも開いていることがあるのです。そこでキヨシ君が一言。「あそこのシャワー室で皿洗いしてもいい?」うちには水道がないので、皿洗いには普段すごい手間がかかるのですが、なんとキヨシ君はシャワー室へ大量の汚れた食器を持ち込んで洗ってくれるというのです。

暗い大学構内を食器が大量に入った入れ物をいそいそと運び、しーんと静まり返ったビルディングの地下のシャワー室へ入る2人。入れ替わりでさっさとシャワーを浴びた後は、キヨシ君が皿洗いをしてくれました。しかし、裸ん坊のままシャワーチェアに縮こまって座り、シャワーのノズルを使って大量の食器や鍋を鼻歌を歌いながらせっせと洗う彼の姿を見ていたら(私は椅子に座って待っていた)涙が出るほど可笑しくて、思わず写真を撮ってみたい!という衝動に駆られてしまった私。しかしそんな写真を撮っていったいどうするんだ・・・。素っ裸で皿洗いをする、にこやかな男。それこそ”Boys Gone Wild”だよ。(笑)

こんな面白い旦那さんをもって私は幸せです。(爆)


8/20/04

赤ちゃん、ダメでした。数日前からちょっとづつ出血し始めて、念の為と思ってキヨシ君と一緒にクリニックに行ったのです。胎児心音がいまだに確認されないということで、病院にまわされてエコーまでしてもらったのですが、すでにお腹の中で亡くなっていたようです。なんと双子ちゃんだったそうなのですが。もうちょっとで12週目に入るところで、もう大丈夫だろうと思っていたのでキヨシ君も私もすごくショックだったのですが、こればっかりはどうしようもありません。

今回の妊娠で、家族や友人や同僚や、ここのHPで出会った皆さんにも自分のことのように喜んでサポートしてもらい、私達がどれだけみんなに支えられているか、本当にわかった気がするし、双子ちゃんはきっとそれを私達に気付かせるために私のお腹の中にやってきてくれたのかも知れない、と思っています。キヨシ君と私のミックスである(笑)赤ちゃん達をこの目で見て、抱っこしてあげられなかったのは本当に残念だったけど、少しの間でもお母さん気分を味あわせてもらってすごく楽しかったし、幸せでした。

月曜日にもう一度お医者さんと話し合って、赤ちゃんが自然に出てくるのを待つか、手術してもらうことにするか決める予定で、まぁその後は色々と体もきついと思うので、しばらく日記の更新も出来なくなるかと思いますが、私はキヨシ君と一緒なので心配しないでくださいね。今回のことで、「やっぱりこの人とならなにがあっても大丈夫な気がするなぁ〜。一緒にがんばっていける気がするなぁ〜。」と再確認した所ですので。では、復活したころにまたお会いしましょう!


8/16/04

"Girls gone wild"というビデオをご存知だろうか?アメリカで深夜番組を見ていると、よく宣伝が出てくるのだが、ようは若いおねーちゃんたちがシャツをめくっておっぱいを見せまくるという内容のビデオなのだ。なんと、このビデオを買いませんか?という電話が時々うちにかかってくる。いったいどこでうちの電話番号を手に入れたんだろう。今まで3回キヨシ君がその電話を受けていて、そのたびに「いりません」とか「興味ありません(←うそつけ)」と断っていたのだが、2人で「親分が電話に出たらどうするんだろうね。親分にもビデオを買わせようとしたりするかな〜。」などと色々想像をして楽しんでいた。で、もしまた電話がかかってきたら、こういう反応をしてからかってみよう、という作戦を練った。それはキヨシ君がまた出た場合と、私が電話に出た場合の、二通り。(用意周到な2人。笑。)

で、かかってきたのだ、その電話が、今日。残念なことに、私は夕飯の支度をしていたので電話に出たのはまたもやキヨシ君だった。電話に出た途端、こっちに合図をし、その電話が"Girls gone wild"からのものだと教えてくるキヨシ君。「作戦実行だよ」との私の命令に、頼もしく頷く彼。以下、キヨシ君の受け答え。

「VHSだけど。(DVDかVHSを持っているか聞かれたらしい)」
「は〜。それって、いったいどんな内容なんですか?
(相手は”知らないんですか?”と驚いていた様子)」
「いや、聞いたことないですね〜。」
〜ここで内容の説明を受けているらしい〜
「えっ?ホントですか?」
「ちょっと待って下さい。奥さんの意見を聞いてみます。」
〜ここで受話器を押さえて2人で声を殺して爆笑〜
「え〜っと、奥さんがそんなバカなもの買っちゃダメって言っています。」
「じゃ。(電話を切る)」

ここで、もう2人でこらえきれずに大爆笑。まじめに「奥さんの意見を聞いてみます」って言ったら、相手はえっ?と焦っていたそうだ。そして奥さんにダメと言われた、と言ったら、「そうですよね、すみません。」と謝っていたそうだ。

またかかってきたら、今度は私がでて、またビデオの内容をさんざん聞き、「あなたのお母さんはあなたがそんなおっぱいビデオを売っていることを知っているのですか?」とか「なにか他に良い仕事は見つからないのですか?」とか言ってみる予定。またかかってこないかなぁ〜。


8/12/04

昨日はつわりがあまりにもひどいので仕事をお休みさせてもらった。お医者さんに「あんまりひどいようだったら、この市販薬を試してみなさい」と教えてもらっていた薬のリストを片手に、キヨシ君の職場に電話をし、仕事帰りに買ってきてもらうことに。で、この薬。嘔気、嘔吐用として売られている薬ではなく、なんとユニソム(Unisom)という睡眠薬(!)とビタミンB6、この2つを一緒に飲むとつわりに効くらしいんですよ!そんなの初耳だ!と思ったのだけれど、もうわらにもすがるつもりで試しに飲んでみたら、ばっちり効きました。ホントです。

睡眠薬だけに眠くはなるんだけど、オエオエいってるよりはずっとまし。ユニソムもビタミンB6も、飲んでも胎児に影響はないらしいので、つわりがひどい時はこれでいこうと思います。というわけで復活気味の今日の私。きちんと仕事にも行きました。申し送りが終わり、さて、これから患者さんの部屋を回って血圧や体温の測定だ!という時に「親分、○○号室のBさんが至急来て!って呼んでるわよ!」という。

このBさんは体重が300キロを超えている40歳にも満たない女性で、自分ではベッドから一歩も出ることが出来ない。そんな生活を強いられているのに、彼女はいつも冗談を飛ばし、私達看護婦を笑わせてくれる。そんな彼女も、なぜか私にだけは時々涙を見せ、「こんな体で一生ベッドから出られないで人に面倒をみてもらって生きるのはイヤだ」と愚痴をこぼしてくれることがある。今日もなにか落ち込むようなことがあったのかな?と思い、彼女の部屋をノックして入っていくと、なんと彼女が満面の笑みをたたえてきれいにラッピングされた大きな箱を抱えて私を待っていた。私の赤ちゃんへのプレゼントなのだ。

そういえば数日前に同僚達と彼女の体を拭いていたときのことだ。(彼女の体の向きを変えるためには、看護婦最低6〜7人は必要なのだ。)さてBさんの体の向きを変えて背中を拭こう、という時に、同僚の一人が「あ、親分はリフティングをしちゃいけないから拭き方にまわって!」と配慮をしてくれたために、私が妊娠していることがその場で全員にばれてしまった。その時、人一倍喜んでくれたのが子供好きなBさんだった。「親分、いつからわかってたの?そんなに前から知ってて私にだまってたの!?」と散々からかわれた。たぶんあの後、色々考えて私の為にプレゼントを用意してくれたのだろう。

箱を開けると、それはものすごくカワイイ手編みの赤ちゃん用の毛布だった。Bさんが友達に頼んで至急編んでもらったらしい。「プレゼントなんかいいのに!気持ちだけで充分ありがたいよ!」というと、「親分とはもう1年以上の付き合いになるし、あんたの笑顔には毎日本当に救われたから。もうあんたのことは看護婦さんの一人じゃなくて友達だと思ってるし。だから友達として受けとって。」といわれた。「わかった、ありがたくいただく。」といって、私はBさんの大きな体をハグした。Bさんは大きな腕で私の肩をギューッと抱き、「あ、小さい親分が折れる!」と自分で突っ込んでまた私を笑わせていたが、彼女の目は潤んでいた。

こういう出会いがあるから、この仕事は辞められない。もちろん物をもらったから、とかそういうことではなく、病気の辛さやどうにもならないいらだち、もどかしさを共に乗り越えよう、もしくはたとえ乗り越えられなくても、せめてちょっとでも良い方向に、と一緒に協力しているうちに、こうした心のつながりができること。看護の道を選んで、本当に良かった、と思う瞬間だ。


8/10/04

今日はひとりぼっちのお休みの日だったため、コインランドリ−に洗濯に行き、洗濯物が乾くまでの間、となりのコーヒーハウスでスムージーを飲みながら(妊娠中なのでカフェインは控えているのだ。我ながら偉いなぁ。笑。)CGFNS試験に向けて勉強。最近、わずかながら問題集の正解率がアップしてきているのでちょっとうれしい・・・。アラスカからNYまでわざわざ受験に行くんだから、受かってもらわないと困るんですよ、自分。

帰宅後はキヨシ君のリクエストに答えて夕飯に「野菜がいっぱい入った」チリコンカンを作り、デザートにオレンジバナナナッツ・ブレッドまで焼いた。これが妻の鏡でなくてなんなんだ?

いや、普段手抜きばっかりなのでたまにはこういう日でもないとね。キヨシ君も持たないと思うんで。(笑)


8/9/04

クリニックに健診へ。今日はキヨシ君も一緒について来てくれた。エコーとか、ドップラーとか、なんかわくわくするようなことをするんじゃないか!と張り切って行ったのだが、エコーはなしで、しかも赤ちゃんの心音を聞くにはまだ時期がちょっとだけ早かったらしい。残念がる私達を前に、お医者さんは「でももしかしたら聞こえるかもしれないから、ちょっとだけ当ててみましょう」とまだペタンコの私のお腹にドップラーを当ててくれた。(笑)

シュー、シュー、シューという職場では聞きなれた心音に、「こ、これが・・・!?」とキヨシ君と共に感動してお医者さんの目を見つめると、「あ、これはお母さんの心音です。赤ちゃんの心音はもっと早いからね。」といわれてしまった。がっくり。結局今回赤ちゃんの心音は聞けず・・・。楽しみは来月の健診に持ち越しとなった。

それはいいけど前回の受診時(1ヶ月前)と比べて、体重が「減って」いたのには驚きだ。ちゃんと食べているのに!妊娠初期には体重が増えなくても問題はないそうだけど・・・。ちゃんと私から栄養を取って育ってくれよ、赤ん坊!


8/7/04

今までずーっとほったらかしにしていたリンクページを今日ようやく整理し始めたのですが、途中で力尽きてしまいました。ごめんなさい。というわけで、新しいのがいくつか加わりました。続きは明日にでも。


8/6/04

看護婦仲間のメアリーアンから巨大なズッキーニをもらった。夏のアラスカは日照時間が異常に長いので、このように野菜が巨大化して育つことが多い。どれぐらい大きいかって、両手じゃないと持てないぐらいの大きさなのだ。重さでいうと、立派なスイカが1個分。ここまで大きくなってしまうとやっぱり大味になってるだろうなぁ〜と思ったので、ソテーやスープには使わず、おろし金でおろしてズッキーニ・ブレッド(「ブレッド」は日本でいう「パウンドケーキ」に当たる)を作ることに。

しかし、このたった一本のズッキーニをおろすのになんと40分以上もかかってしまった。包丁で縦半分に切り、中の種をスプーンでくりぬいて、またさらにおろし金にあうサイズに切りわけ、とにかくひたすらおろす!結局今回は大きなズッキーニ・ブレッドを2つ作ることにし、大量にあまったおろしズッキーニは、ブレッド2つ分の分量ずつジップロックバッグに入れ、冷凍保存することに。これでしばらくはズッキーニをおろす手間もなく好きな時に簡単にブレッドが作れる!

出来あがりは上々で、シナモンの香りも良く、ズッキーニとくるみとの風味もよくあって、しっとり美味しくできた。40分もかけてズッキーニをおろしたかいがあったというものだ。でもおかげで今肩こりがひどいよぅ。


8/2/04

例のタフなアラスカン、ジーナを自宅に招いて勉強を手伝ってもらった後、共に天ぷらとお寿司(太巻き)を作り、仕事から帰って来たキヨシ君も交えて夕食。ジーナが南東アラスカで自分で捕ってきたというエビの天ぷらは本当に美味しかったし、ツナやアボカドを入れて作ったお寿司もなかなか。キヨシ君はジーナとは初対面だったのだが、すぐに打ち解けてみんなで楽しく食事をした。ジーナが帰った後、「親分が崇拝するジーナって、どんな人だろうとは思ってたけど、あんなに歳がいっている人だとは思わなかった(ジーナは多分40代半ば?年齢不詳なのだ)」と失礼な一言を言ったあと、「でもわかる気がする。たくましいし、頭良さそうだし、すごくはっきりしてるもんね。」と妙に納得していたので可笑しかった。

高校時代、交換留学生として日本に一年住んでいたことがあるというジーナは突然キヨシ君にも日本語で「〜〜でしょ?」と話しかけているのに、キヨシ君は全くわからずポカーンとしている場面が何度もあった。しかしそんなふたりも、「日本人は、体が小さいくせに食欲だけはアメリカ人を超えている。日本人は少しずつ、でも”いつまでも”食べている。持久力がある!」などどいう話で盛り上がっていた。確かにそうかもしれない・・・。


7/29/04

なんの前触れもなく、突然「オエッ」という不気味な音を発生する私に、キヨシ君はかなりひやひやしている様子。別に本当に吐くわけではないので私は結構余裕をかましていて、キヨシ君が「せ、洗面器欲しいっ?!」と聞いてくるたびに「大丈夫、いらない」と断りつづけてはいるのだけれど・・・。とにかく彼がスリリングな毎日を過ごしていることだけは確かだ。ほぇ〜、しかしこの吐き気はいったいいつになったら無くなってくれるのだろう・・・。

世の中のお母さん達は皆こんな時期を乗り越えて、母になったんだなぁ〜。本当に尊敬します。


7/26/04

ここ最近、疲労とつわりの為に家事をさぼりっぱなし。家の中が大変なことになっていることに気付き、今日は調子もよいのでさっさとたまっている家事を済ませてしまうことに。キヨシ君にお掃除を命じ、私は食器洗いに徹する。その後大学にシャワーを浴びに行き、さっぱりした後は買い物を済ませ、帰ってきてから久々のクッキング!(笑)

今日の夕飯は、うまれて初めて作る天ぷら。今までなんだか「カラッと揚げる」のが難しい!というイメージしかなかったのでチャレンジできないでいたのだが、天ぷら粉を買ってきてパッケージ通りに作ったら簡単にカラッと揚がったのでなんだか拍子抜けした。できるじゃーん!!!サツマイモ、ピーマン、しいたけ、インゲンを揚げて、(魚とかエビとか高級なものが入ってない、と突っ込まないでください。)天つゆにつけて白いご飯といっしょにモリモリ食べた。ちなみにちゃんと豆腐とワカメの味噌汁も作ったのだよ。

キヨシ君にも大好評な天ぷらでした。アメリカ人受けしそうなレパートリーがひとつ増えたなぁ。


7/25/04

お休みの日には、遅くに起きてから布団の中でキヨシ君とうだうだしながらしばらくおしゃべりする。今日の話題は「子供の名前はどうするか」。日本人バリバリな感じで行きましょう、とは前々から話しあっていたのだが、ここに来て候補もちょっとづつ絞られてきた。いや〜、楽しいな〜。「あ、ちょっとお腹がポッコリ出てきたんじゃない?〜〜(候補に上がっている名前)、大きくなれよ〜」と私のお腹をさするキヨシ君に一言。「あ、たぶんそれ赤ちゃんじゃなくてうんこ。最近便秘気味だし。それにこんなに早い時期からお腹出てこないって。」

そんな雰囲気ぶち壊しな私にも、にこにこ顔で「あ、そう。うんこ〜、はやく出てこいよ〜」と全く動じないキヨシ君。こんな彼ならなんとなく大丈夫な気がします。


7/22/04

今までの看護婦生活で看た、変な事例ナンバー3には確実に入る患者さんを受け持った。なんと、アル中で、酔っ払って「ハリネズミ」と対決し、パンチやキックで殺したのはよいものの、ハリネズミの針がこぶしや両足にぐさぐさ刺さった、というもの。みなさんご存知かどうかはしりませんが、ハリネズミの針って、よーーーーーく見ると先端が鈎状になっていて曲がってるんですよ。なので一旦刺さるとなかなか抜けないのですね。

しかし、この男性のカルテを読んでいたら、さらに驚くほどのアホぶりが!お医者さんの問診に対して、酔いがすっかり覚めているにもかかわらず、「俺は過去にもハリネズミを倒してきたし、これから先もハリネズミが俺の前に現れる限り、俺は闘うつもりだ」とキッパリ言ったようなのだ。

ナースコールを押し、「あのー、痛み止めをください。手と足が痛くてたまらないんですけど」と弱々しそうに頼む彼に、心の中で「自業自得だろうがー!酒を止めて、可哀想なハリネズミ達をそっとしといてやれば、そんな痛みに苦しむこともないんだよっ!」と思う私なのであった。


7/21/04

妊娠報告は婦長さんはじめ上司、職場の親しい仲間には早々と済ませたのだけれど、他のみんなにはもうちょっと待ってから報告するはずだった。しかし数日前みーんながいるナースステーションで、ナーシングスーパーバイザーが私の顔をみるなり大声で「おやぶーん!聞いたわよ〜。リトル・親分ができるらしいじゃないの〜!!!」・・・。小声で、シーッと彼女に合図したのだが、もう遅かった。(笑)その場にいた全員の動きがぴたっと止まり、「え?いま、なんつった?親分、妊娠してんの?キャー!おめでとう〜!!!」と大騒ぎに。同僚の看護婦達だけでなく、理学療法士さんやら、お医者さんやら、もうみんなに知られてしまいました。スーパーバイザーは「え?まだみんなには秘密だったの?ご、ごめん。」とかなり焦っていたけれど。

こんなはずではなかったのだけれど、結局これが良い結果に。というのも、仕事柄、感染症で隔離されている患者さんをケアしたり、体重の重い患者さんの移動や医療機器を運んだりするのに、重いものを持ち上げたりすることが多いのだけれど、そのたびにみんなが「あ、それは私がするから親分はこれやっといてくれる?」などど同僚がさりげなくフォローしてくれるようになったからだ。それまでは「あー、どうしよう、この感染症は妊娠中に接触するのは良くないと言われているけれど、なんの説明もなしにこの患者さんのケアはできませんなんて言えないしな〜・・・」などとおろおろしていたのだ。

つわりにはペパーミントティーがいいから試してみなさい、だの、ジンジャーエールと塩味のクラッカーが効く、だの、先輩方からアメリカ式のアドバイスをたくさんもらっている。妊娠中の心構えについての本をくれたり、リラクゼーションのCDをくれたり、かわいいマタニティー服のお古をくれたり(だいぶ早い気もするが)する同僚も。いい同僚に囲まれて、私もお腹の中の赤ん坊も幸せだなぁ〜。元気に育ってくれよ!


7/20/04

えー、今日は、大変なご報告があります。実はこんな私達にもとうとう赤ちゃんができました。安定期に入るまでここで発表するのは控えよう、と思っていたのですが、言いたいことが言えないのがもどかしいのと、色々自分の感じたことや妊娠初期の経過もせっかくだから記録に残しておきたい、ということもあって、早々と報告してしまうことに!はー、すっきりした。(笑)

予定日は3月9日で、「サンキュー」の日なのです。いや、これは私が勝手に作ったんですけどね。キヨシ君も大変な喜びようですが、それ以上に私の方が大喜びで、今から名前を考えたり(もちろんバリバリの日本人名でいきます)、本を読みまくって妊娠中の経過を勉強したりと大変です。安定期に入るまで安心は出来ないし、万が一、流れてしまわない可能性もそれほど少なくはないわけだけれども、まぁその時はその時。今はまめっこが子宮の壁にがんばってしがみついていてくれることを毎日祈るだけです。

最近ではつわりも始まって、毎日とにかく疲れるし、眠いし、便秘にはなるし、イライラするし、すぐ泣くし、もう色々大変なんですが、自分の体に次々に起こる変化に毎日びっくりしているところです。あ、でも一番困ってるのは結構私じゃなくてキヨシ君かも。突然私に当たられたり、泣かれたりしてかな〜り困惑顔だし。(苦笑)ま、父親になる身なんですからそのぐらいは我慢してもらうしかありません。

うちの親も妹も親戚も一同大喜びしてくれて、こんなにみんなに祝福されて応援されて産まれてくる赤ちゃんは幸せ者だなぁ〜としみじみ思います。今日は、日本の両親から手紙と写真と共に安産のお守りが届きました。雨の日に、神社まで行き、私の為に安産祈願をしてくれた両親のことを思うと、本当にありがたい気持ちでいっぱいです。

というわけで、今日はとりあえずご報告まで。これからも思ったこと感じたことを自由気ままにここに綴っていくつもりですが、暖かく見守っていただけるとうれしいです。


7/19/04

妹から携帯で撮った写真がメールと共に送られてきた。家族で海水浴に行って来たらしい。海水浴なんてしたの、いつが最後だろう・・・。いいな〜。アラスカではもちろん真夏でも海水浴なんて出来ないし、せいぜいその辺の湖にぶるぶる震えながら入って夏気分を味わうしかない。だけどもちろん海の家もないし、シャワーもない。いいな〜。日本の夏、いいな〜。そして母からのメールには「今日ひぐらしが鳴いていました」とあった。いいな〜、ひぐらし、いいな〜。アラスカにはセミがいないのだ・・・。

しかし日本の蒸し暑さを体験しなくていいと思うと、それはやっぱりありがたいなぁ〜とも思う。28℃前後でヒーヒー言って裸族と化しているキヨシ君には日本の夏は耐えられないだろうし。そして日本ではそうそうできないであろうベリーピッキングの時期がもうすぐやってくる!もうちょっとすればブルーベリーのシーズンだし、それに続いては私の大好きなクランベリーが鈴なりにつくはずだ。今年もイニューを連れてせっせとベリーピッキングに通い、ジャムをたくさん作って保存する予定。

話は変わるがたった今、ふとキヨシ君の方を振り向いたら、ごろんとカウチに横になって何もせずぼーっとしているので、「何考えてんの?」と聞くと、「今、脳みそを休ませている所」だそうだ。最近の彼の興味は「物理学、重力」に取って代わり、「心理学」になっており、ここ数日小難しい心理学の本を狂ったように読んでいたので脳みそが疲れたのだろう。自分の夫ながら、つくづく面白い人だと思う。


7/18/04

今日は仕事がお休みなのだ〜。2人そろってお昼過ぎまでぐっすり寝て起きたら、キヨシ君の仕事場から電話があり、「人手が足りないので5時間だけ出てきてくれないか?」とまたまた休日出勤を頼まれてしまったキヨシ君。断るのが大の苦手な彼はつい「OK」と言ってしまう。このー、NOと言えないアメリカ人!

*例の裏ページに最近の写真アップしました。相変わらずな私達です。


7/14/04

もうだいぶ日にち経っちゃったけど・・・。7月9日はキヨシ君の26歳の誕生日だったのだ。(若いよ・・・。若すぎだよ・・・。)当日はせっかく一緒に仕事のお休みを取ったにもかかわらず、ささいなことでケンカをしてしまい(とはいっても、私だけが一方的に怒って泣いていや〜な雰囲気になるといういつものパターンだった)、ものすご〜く感じの悪い誕生日になってしまったので、日曜日に彼のお誕生日の「やり直し」をした。(笑)

昼間はフェアバンクスのアニマルシェルター主催の「犬の大散歩大会」のようなものに参加し、イニューを連れてフェアバンクスの町を百人以上の人と百匹以上の犬たちと一緒に大行進。イニューも私も大興奮!(笑)途中には「給水、おやつスポット」も何箇所か設けられ、犬が水を飲んだり犬用クッキーをもらえたりするのだ。いや〜、楽しかった。

そして夜はフェアバンクス一、高級なレストランで夕食。とは言っても、キヨシ君が職場で「良く働いてくれているので」と同僚達から感謝賞のようなものとしてもらったそのレストランでのお食事券を持参で行ったのだ。自腹じゃないのでさらにうれしい。(笑)いや〜、美味しかった。プライム・リブ、エビ、そしてカニ!!!パンは焼きたて、ほかほかだし、サラダも新鮮野菜がいっぱいで食べ放題。もう食べられない!お腹いっぱい!と言っているのに、「お土産に」と焼きたてパンを袋に入れて持たせてくれた。

キヨシ君、また感謝賞をもらってきてくれないかな〜。(笑)


7/8/04

な、なんと、CGFNS試験の受験許可がとうとう降りました!!!う、うれしい・・・。これも、色々と協力してくれた母校の看護学科の学科長や、CGFNSオフィスに電話をかけたり苦情の手紙を書いてくれたドンや、どんなに時間がかかってもあきらめないよう励ましてくれた同僚達のおかげだ。応募してからここまで辿り着くのになんと1年以上もかかってしまったが、今となってはその時間を利用してナーシングアシスタントとしてじっくりアメリカの看護を内側から見ることが出来たし、とてもいい経験になったと思う。

試験は11月10日、会場は第一希望通りニューヨークに決定。せっかくなのでこの試験に合わせて1〜2週間の休暇を取ってキヨシ君と一緒にニューヨークへ飛び、ここのHPで出会って以来仲良くさせてもらっているfumiさんや、ボストンに住んでいるキヨシ君の妹や、もしかしてニューヨークに出て来れるかもしれないというすみれちゃん(UAFで一緒に学生をしていた頃からの友人で、私達の結婚式ではブライズメイドをつとめてくれた。)と会う予定。いや〜、もう楽しみ!っていうか、皆さん「その前にしっかり試験勉強しろ」と思われるでしょうが、ちゃんと勉強してるんですよ、この私が。信じられますか?

不合格だけは避けたいです。なにしろこの試験受けるのにかなりのお金と時間がかかってますから。(笑)ここのHPで今まで色々励まして下さった皆さんにもここで一言お礼を言わせてください。本当にどうもありがとう。合格できるようにがんばります。


7/4/04

今日は独立記念日。普段は祭日など関係のない私達の仕事なのだが、たまたま今回は私達のお休みと合ったため、一緒に映画を観にいくことに。前から気になっていたマイケル・ムーアの「華氏911」を観てきた。ものすごく良かった。私はふだん色々文句は言うけれど、アメリカという国が好きだし、アメリカ人が好きだ。でもこの純粋な人々の愛国心をうまく利用しているブッシュと政府は大嫌いだし、戦争には絶対反対だ。

このドキュメンタリー映画、カンヌ国際映画祭で最高の賞を受賞するまで、アメリカ国内のどこの映画配給会社からも放映を拒否されつづけたらしいが、これが「自由の国、アメリカ」の本当の姿なのだ。そんな国で、このブッシュ政府批判を痛烈に付きつけたマイケル・ムーアはものすごく勇気があると思うし、そこまでの覚悟をもってメッセージを送ろうとする彼のやり方こそが世の中をちょっとづつ変えて行くんじゃないだろうか、と思った。映画が終わった瞬間、会場からは大きな拍手が沸きあがっていた。

日本でも公開されているのかどうかはわからないが、機会があったらみなさんにもぜひぜひ見てもらいたいドキュメンタリー映画だ。マイケル・ムーア、そして「華氏911」について詳しく知りたい方はこちら。http://www.michaelmoorejapan.com/


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