親分の毎日

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10/30/04

勤務前にジーナとランチをしながら試験前最後の勉強会。「本当にどうもありがとうございました。助かりました。がんばってきます。」と日本語で言うと、ぺこぺこ頭を下げながら「いえいえ、どういたしまして。こちらこそいつもどうも。頑張ってきて下さい。」と日本語で返された。恐るべきジーナの記憶力。よく覚えてるよなぁ〜、日本語。

試験は11月10日。あと11日?!早いものだ。試験会場のNYに向け、フェアバンクスを11月7日に発つ予定なので、あと1週間後には飛行機に乗っていることになる・・・。今回はかなりまじめにこつこつ勉強したので大丈夫だとは思うけど。やっぱり近づいてくるとドキドキしてくるなぁ〜・・・。どうか無事にパスできますように。


10/25/04

キヨシ君と一緒に、ドキュメンタリー・フィルム、「Supersize Me」のビデオを借りてきて鑑賞。これは、マクドナルドのみを1ヶ月間、朝昼晩と食べつづけ、ファースト・フードが体に及ぼす悪影響を体を張って訴える監督の生活を追ったもの。いやー、面白かったー!これは実際にみないと面白さがなかなかわからないと思うのであんまりここには書けないが、自分の命を張ってアメリカの食生活、間違ってるよ!と声を大にしてメディアに訴えた(しかも最大手のマクドナルドを相手取り。)アメリカ人の彼には拍手を送りたい。

いや、私も時々ファースト・フードは食べるけど、彼の体の変化を見ていたら本当に恐ろしくなりましたよ!彼の体重、体脂肪がうなぎ上りだったのは当然として、肝機能とかものすごい勢いで悪くなっていくんだもん。怖いー!そして彼が取材したアメリカの小中学校のランチ風景。これにはのけぞった。フライド・ポテトにコーラとかなんだよ!ランチが。学校のカフェのメニューが大体にして間違ってる!キヨシ君と私に将来子供が出来たら、その子供は学校であんなランチを食べることになるのだろうなぁ〜と思うと本当に恐ろしい。

さっそくスーパーに行き、新鮮野菜をたくさん買い込んできて夕飯を作る単純な私。野菜たっぷりのビーフ&トマトシチューに、ほうれん草とフェタチーズのサラダ、焼きたての玄米パン(←これは自分で焼いたんじゃないよ。)。仕事から帰ってきたキヨシ君が、せっせと料理に励む私に一言。「Supersize Me、見たからでしょ。」・・・その通りです。食べるものには気をつけないと!


10/18/04

喉の痛みが良くなってくると共に、鼻水鼻づまりがひどくなってきた昨日、今日。頭もぼーっとしているが、ちょうど仕事の休みと重なっていたので助かった。しかし!試験も迫ってきているということで本日もジーナと勉強会。いつものように、自分で解いて間違えた問題をジーナに見てもらいながら復習する。

いつもはコーヒーショップで行う勉強会なのだが、今日はジーナにバーでランチをご馳走になりながら勉強、というちょっと変わった志向。(勉強を教えてもらっている分際でなぜランチまでおごってもらっているのだろう。)アルコールを一切飲まない私は、もちろん地元では結構人気だというそのバーに一度も足を踏み入れたこともなく。しかし真昼間のバーというものはなかなかがらんとしていて良いものだった。外はマイナス10℃近くまで下がってはいたものの、バーの窓からは明るい陽射しがさしこんでいてなかなか居心地がいい。

巨大なフィッシュバーガーとフライドポテト(ジーナはそれに加えて昼間からビールを飲んでいた。)を食べながらまじめに勉強し、その後ジーナの新しい恋の予感について話し、(ジーナとこの彼は11月に初デートに行く。しかもそれが、一緒にハンティングをしにブルックス山脈へキャンプに行くという・・・。どこまでもワイルドな彼女。)バーを後に。私の車のとなりに止められていたジーナのトラックの後部には、死んだ豚が1匹。「どうしたの?」とびっくりして聞くと、「今朝友達が豚肉を1頭分くれる、って言ったんだけど、私に豚肉をくれるためにわざわざその豚を屠殺場にやるんだったら、私が自分で殺して解体する、っていって自分で殺してそのままもらってきた。その友達はこの豚を豚肉用とは言え、自分で育ててきたんだからね〜、なかなか自分では殺せないよ!それに自分で食べるものは自分で用意しないとね。ソーセージを作ったりスモークベーコンを作ったりするつもりなんだ〜!」らしい・・・。ジーナって・・・。

あの後、ジーナは電気も水道も外便所さえない山奥の自宅(掘っ立て小屋ともいう)に戻り、女1人で豚をトラックから引き摺り下ろして解体したのだろう。ジーナの新しい彼はそんなたくましい彼女を素敵!セクシー!と思うのだろうか。思うのだろうなぁ〜。というか、思ってくれるといいなぁ〜。がんばれ、ジーナ!しかしそんなジーナの話をする度に、うちのキヨシ君はますます怯えるのだった。


10/16/04

気をつけていたのに、とうとう喉をやられてしまった模様・・・。この季節、毎年風邪ひくんだよなぁ〜。試験直前に風邪引くよりはずっといいけれど、早く治さなければ!


10/13/04

キヨシ君と一緒にテレビで大統領選演説を見る。今回の選挙ではどうしてもケリーに勝って欲しい私達。演説を見ていて「あぁこんなブッシュがまた勝ってしまったらどうしよう・・・。」という不安感がまたむくむくと湧きあがる。

私達はブッシュのこの無茶苦茶な戦争には絶対に反対だし、その他もろもろリパブリカンが打ち出している政策にはどうしても同意できないことが多い。特にANWR(北極圏野生生物保護区)の油田開発案や、健康医療保険対策、ゲイ・レズビアン結婚禁止案など。

今日の演説では保険対策についての2人の見解の違いが浮き彫りになった。貧困層を含めたアメリカ人のすべてが健康保険を手に入れることができるように、政府が保険制度に介入すべき、というケリーに対し、国が保険を提供することになったら、それにかかる予算がどれだけ莫大なものになるのかわかっているのか?、しかも政府が保険制度に介入している他国を見ると、その国の医療の質はたいてい悪いじゃないか、とそれに反対するブッシュ。けれど、本当にそうだろうか?日本では政府が「国民健康保険」で国民全員が医療ケアを受けられるように援助しているけれど、それで日本の医療の質がアメリカより悪いかといえば、そうではないと個人的には思う。

医療の現場に携わっていると、このアメリカという経済大国には起こり得ないはずだ、という現実によく直面する。つい先日、70代の糖尿病のおばあさんが患者さんとしてやってきた。合併症を起こし、左足の指が何本か壊死を起こしてしまっている。この患者さんが入院してきて初めて彼女の部屋を私が訪れた時、彼女は開口一番こう言ったのだった。「お願いですから私を退院させてください。私はこれ(入院治療)に払うお金がないのです。」

このおばあさんだけではなく、アメリカには保険に加入できないで病気に苦しんでいる国民はたくさんいる。保険に入っていなければ、病気になって治療を受けた時に必然的に莫大な医療費を自費で払わなくてはならないわけだ。アラスカでの私の母親代わりをつとめてくれているバーブはアラスカネイティブなので医療費は「ただ」だが、バーブの旦那さん、ルーイは白人だ。2人がまだ若く、貧困に苦しんでいる時、ルーイが大ヤケドを負ってしまったことがあるらしい。その時、2人はもちろん保険に加入していなかった。ルーイは莫大な医療費を払えない現実に途方に暮れながらも、スーパーに行き、市販の軟膏を買い、病院には行かずに自宅で治したのだそうだ。そうするしかなかったのだ。

こんなことが現在のアメリカでは当たり前のように起こっているのだ。日本では考えられない頻度で。高い保険を個人で買えるお金がないなら病気になるな、ということなのだろう。

お金持ちだけが得をし、貧乏人はどうあがいても良い生活を手に入れられない社会。ブッシュ政権ではこの社会はどう考えても変わらないと個人的には思う。ケリーにどうしても勝ってもらいたいものだ。あぁ、私にも選挙権があったらなぁ〜。(私はグリーンカード:永住権は持っているけれど、まだシチズンではないので選挙権はもらえない。)


10/12/04

久しぶりにイニューをまじえてキヨシ君と3人、川の字になって寝た。イニューはキヨシ君にものすごくジェラシーを感じているらしく、私とキヨシ君がちょっとハグしただけでもものすごく怒る。そうなると当然キヨシ君も気分が悪い。そんな微妙な関係にあるキヨシ君とイニューなので、3人で川の字になって眠る時は必然的に私が真ん中にならなくてはいけない。モテる女も色々大変なのだ。

左のキヨシ君と右のイニューにべったりくっつかれて眠りについた時は幸福感に浸っていたはずなのに、夜中寝返りも打てず、暑苦しいのに布団も剥げず、何度目を覚ましたことか・・・。そんな私には全く気付くこともなく、キヨシ君もイニューも私の両脇でスースー寝息を立てていて、またその気持ち良さ気な2人の寝息と暑苦しい体温に苛立ちを覚える私。

川の字になって寝るのはしばらく止めよう、とスッキリしない頭で心に誓った朝。


10/10/04

看護師仲間のブレンダ(ドッグ・マッシャー:犬ぞり使いの彼と暮らす、例のヒッピーな彼女です)が、自宅の畑で育てたというキャベツをくれた。それが巨大な紫キャベツ。こんな巨大なキャベツを調理するのは産まれて初めてだ。普段、普通のキャベツしか使ったことがない私が、紫キャベツの特別な調理法など知る由もなく、結局いつものように「かさを食べるにはスープが一番!」とスープにして煮込んでしまうことに。

ベーコンとたまねぎをじっくり炒め、ざく切りにしたキャベツを加えてコンソメスープでひたすらコトコト煮る事2時間。見事に鮮やかな紫色のスープが出来あがった。「うわ〜、怪しい〜」と鍋を覗き込むキヨシ君。しかしそのお味は普通のキャベツで作ったスープに引けを取らず、キャベツは甘くてとろとろなのであった。ブレンダ、ありがとう。美味しくいただきました。(しかし実は鍋に入りきらなかったキャベツ半分が冷蔵庫に残っていたりする。それにしてもでかすぎだよ!)


10/8/04

ふと気になって計算してみました。5エーカー=20234平方メートル=約6130坪。え?計算間違えてる?いやいや、間違えてない。6千坪!?思わず1人で驚いて慌てふためいてしまいました。いや〜、広いとは思ったけどさ、土地の境界線にそって歩いてる時。エーカーで言われても実感わかないんだよね。こんな私達が6千坪の土地を買えるのも、これがアラスカだからです。日本で6千坪の土地持ちだったらものすごいお金持ちだと思われるだろうな。うふふ。


10/7/04

月曜日に行った、私達が購入を予定している土地の永久凍土の検査結果が今朝ようやく来た。土壌はドライで、地下25フィートで固い岩盤に当たったので問題なし、永久凍土は隠れていない、との結果!やったー!これで安心して土地を買える!今週中にでも本契約を終了し、お金を払ってくる予定。夢のマイ・ホームへの大きな第一歩だ。

さて、ふとカレンダーを見れば今日からちょうど1ヶ月後に、CGFNS試験の為にニューヨークへ向けてフェアバンクスを経っているはず、という恐ろしい現実に直面。ちなみに試験はマンハッタンで11月10日に行われることになっている。毎日仕事があろうがなかろうがこつこつ勉強しているので、まさか不合格なんてことはないだろう〜とは思っているのだけれど、実際試験当日になったらあがってしまって全然ダメだった!なんてことが起こらないとも限らない。はぁ〜、大丈夫なのだろうか。

相変わらず同僚看護師のジーナとシルビアがかわるがわる私の勉強に付き合ってくれ、わからない問題を臨床のケースを例に出してわかりやすく教えてくれるので本当に助かっている。2人のほかにも、私がこの試験を受けられるようにと試験事務局に手紙を書いてくれたドンや、勉強ができるようにと(人手不足なのにもかかわらず)私の勤務時間を快く削ってくれた婦長さんや、問題集をたくさんくれたアンジェラ、その他たくさんの同僚達が私を応援してくれている。がんばらねば!


10/3/04

今日タイヤチェンジを済ませたので、これでいくら雪が積もってもとりあえずは安心だ。フェアバンクスの、ながーい冬の始まり。

数日前に実家から届いた小包の中に、オリンピック日本人選手活躍の様子を収めたスペシャル番組数本と、私の好きな所さんや石ちゃんのバラエティ番組が数本入ったビデオが入っていた。ありがとう、お父さん、お母さん。さっそくオリンピック日本選手陣の活躍ぶりを見たのだが、こっちでは全く放送されることがなかった柔道が見られてうれしかった。すごいなぁ〜、野村。そして体操ニッポンの米田君。彼がしゃべっている所は初めて見たのだけれど、彼のあのダイナミックな演技からは想像も出来ない、お公家様のようなしゃべりなのでびっくりして思わず笑ってしまった。かれは米様、と呼ばれているらしいですね。カ、カワイイ。

所さんの笑ってコラえて!のダーツの旅を見るのがさらに楽しみな私です。


9/30/04

今日、9月30日は私の誕生日。とうとう30の大台に乗ってしまった・・・。30ですよ!響きが違う、29とは確実に。

今日は私も仕事が入っていたし(午後3時から11時半までの準夜勤)、キヨシ君も仕事(朝8時から午後4時までの日勤)で、すれ違いの一日になることがわかっていたキヨシ君が、昨晩私のお気に入りのタイレストランに連れていってくれ、たらふくトムヤムクンと春雨サラダとなんとかヌードルをご馳走してくれた。なので私のお誕生日のお祝いはそれで終わりだと思っていたのに、なんと今日仕事中ナースステーションに仕事を終えた彼がお花とカードとアジアン・ペア(日本でいう「普通の梨」ですね。しかしこちらでは珍しく、値段も高いのです。そのかわり、日本でいう「洋梨」は安い。)を持って会いに来てくれたのだ。

そして彼はサプライズ・パーティーを予定していたらしい私の同僚達に混ざり、一緒にナースステーションでハッピーバースデーソングを歌ってくれた。ナースステーションのまん前の椅子に座っていた痴呆症の患者さん、Tさんも一緒に歌ってくれて、椅子から立ち上がって小さな声で「ハニー、ハッピーバースデー」と言ってハグをしてくれた。「Tさん、これ、私のHubbyです。」とキヨシ君を紹介すると、Tさんはキヨシ君に向かって「私はこの子(私のこと)を昔っから知ってるのよ。」とうれしそうにいった。

休憩室にはケーキとピザと、「18歳のお誕生日おめでとう」だの、「大丈夫、まだ29でもなんとか通る」だの、「まだまだベイビーだね」だの同僚達が好き勝手に書いたカードが用意されていた。キヨシ君も交え、同僚達とわいわい食べた。しかし女の中に男が1人状態だったキヨシ君はちょっと緊張していた様子。(笑)

今までで一番うれしかった誕生日かもしれない。


9/29/04

今日は、キヨシ君と私が付き合い始めた記念日なのだ。まだヒゲもはやしておらず、現在のキヨシ君にさらに輪をかけてダサダサだった実は4歳も年下の年齢不祥な彼(だって変なハンチング帽とか被ってんだよ!しかもきちんと、おじさん被りで。たぶん彼は薄い頭髪を気にしていたのであろう。キヨシ君は若ハゲだ。)に、「僕のガールフレンドになってくれませんか」と交際を申し込まれて(笑)早4年。あっという間の4年間だった。あの時、キヨシ君はなかなか話を切り出さず、なぜか会って話をしている間中なんだか上の空な感じで、「なんなの、この人。今日は具合でも悪いのだろうか」と思った私が「じゃ、私そろそろ寮に帰るね。」と立ち上がってコートを羽織り始めた所に、意を決したかのようにそう切り出したのだった。彼のあまりの緊張の仕様に、「なーんだ、だからうわの空だったのか!そういうことか!」と謎が解け、か、かわいいじゃないか!と思ってしまい、思わず「いいよ」と言ってしまったのだった。

あの時、彼のダサダサ度を全く気にすることなくOKして本当に良かったと思う。人は格好じゃないよ!(ごめん、キヨシ君。)しかしそうとは言え、その後、付き合い始めてからも彼のファッションセンスには度肝を抜かれることが多かったのも事実。一度、アロハシャツにスウェットパンツ、ウールの靴下というイデタチで私の寮のドアを開けたキヨシ君を見た私は唖然としたものだった。「なんなのー!その格好〜!」とお腹を抱えて爆笑する私に、彼はきょとんとした顔で言うのだった。「なにがおかしいの、色は合ってるでしょ?」・・・そういう問題じゃない。

その後、長い期間をかけ、私は彼のお気に入りのおじさん帽を被るのを止めさせることに成功した。「堂々としているハゲはセクシーだが、恥ずかしがってもじもじしているハゲは格好が悪い」と洗脳したのだ。私はハゲ専ではないが、ハゲが嫌いではない。「ブルース・ウィリスやアンドレ・アガシはすごいハゲだが堂々としているのでセクシーでしょ?しかしハゲを気にするあまりヅラを被ってしまったり、バーコードにしてしまう人は見るに耐えないでしょ?」と色々例を出してさりげなく教育した。若い頃からのコンプレックスだったらしいキヨシ君の頭髪の薄さは、私の愛によって克服されたのだ。(笑)

最近の彼は、「僕って、ほら、セクシーだから」と自分で言うようになった。調子に乗るんじゃない。


9/27/04

今、窓の外では雪が静かに降り積もっていて、仕事から帰宅して疲れているらしいキヨシ君はベットで夕飯ができるまでの間うとうとしており、イニューもカウチで腹を全開にしながらすやすや眠っている。私は、といえばスープをコトコト煮ながら、鍋を時々チェックし、「あぁ、なんだか日本のシチューのコマーシャルのようだ」などとまたまた1人で幸せモードにひたったりしている。


9/24/04

この春からずーっと探しつづけた自分達にぴったりの土地。すでに初雪も降り、建設シーズンも終わりに近づいたこのフェアバンクスに、やっと見つけたのだ。とうとう、本日仮契約!今日から15日間の間に、自分達で永久凍土が地下深くに隠れていないかどうかや、土壌や水が汚染されていないかを業者に掘ってチェックしてもらい、それで問題がなければ本契約、お金を払って晴れて私達の土地となる。万が一永久凍土が隠れていたりして家を建てるのに問題があるようであれば、仮契約を解約して一時金を返してもらうことができるのだけれど。なんにも問題がないといいなぁ〜。

この土地は5エーカー(坪数でいうとどれぐらいなのでしょうね?)と広く、ポプラとトウヒが茂った小高い丘にあり、町からはかなり外れているので静かだけれど、電気と電話はちゃんと通っているという、まさに私達の条件に珍しく叶った場所。そしてこんな私達でもなんとかなりそうな値段。(←これ、一番重要)仕事に通うには少し遠くなるけれど、街中から離れた、静かで自然がいっぱいの場所にそこそこの広さが欲しかった私達には、運転の時間が少し長くなるくらい、全然かまわないのだ。

もうすぐ地面も凍ってしまうので、家を建て始めるのは雪解けが始まり、地面が溶け出す来年の5月ぐらいになるだろうけれど、とりあえず自分達が根を下ろせるかもしれない場所が見つかったのはうれしい。何事もなく、晴れて本契約まで辿り着きますように。


9/21/04

キヨシ君がオナラをすると、私が思わず無言のうちに「あっ、今オナラしたね」というイヤ〜な表情をしてしまうためか、彼はオナラをする度にくるっとイニューの方を向き、「イニュー!」と人(犬?)のせいにする。何もしていないのに咎められて可哀想な私の娘。可哀想なのでやっぱり昨日ペットショップで見た帽子を買ってあげるべきだろう。

先日、手芸屋さんでかわいらしい毛糸を見つけたので、3玉買って来て自分用のマフラーを編んでいる。長ーく編んで、フリンジも付け、ちょっともさっとした感じにしあげる予定。カウチで黙々とマフラーを編みながら、私の肩に頭を乗せ、だらーんとした姿勢でテレビを見ているキヨシ君と他愛のない話(「今日も仕事中、70歳のボケたおじいちゃんにキスを迫られたよ。」とか。なぜか若者患者にはモテないがおじいちゃんキラーな私。)をしていると自分の太ももに何か乗った。ふと目をやると、私の横で寝ていたはずのイニューが私の太ももに頭を乗せ、上目遣いに私を見やった後、そのまま再び寝に入ったのだった。膝枕じゃーーーーーん!

あぁ、なんて幸せなの・・・。右肩にキヨシ君、左太ももにイニュー。「幸福感」がふつふつと湧きあがってきて、もうキヨシ君とイニューさえいれば私はなにも要らない!という所まで行き、キヨシ君に「私、今すごく幸せです。」と宣言してしまった。キヨシ君は突然何なの?という困惑した表情を一瞬見せた後、「そう、それは良かった。」とにっこり笑った。「キヨシ君とイニューさえ居てくれたら、私はもう何も要りません!」と私が言うと、彼は「あと、キットカット・ホワイトね。」と言った。そうだ、それを忘れていた。


9/20/04

キヨシ君は今月の頭に、レジデンス・アシスタントからカウンセラーに昇進した。上司にカウンセラーのポジションを勧められた後、「そんな大役が自分に務まるだろうか」とちょっと尻込みしていたキヨシ君も、「何事も経験!自分の勉強にもなるし。」とその話を受けることにしたらしい。というわけで、今はカウンセラー資格の証書申請や、今月末に入所してくる子供達(アルコールやドラッグ中毒に悩むアラスカネイティブの青少年)やその家族のインタビューで忙しいキヨシ君。

うまれてはじめて、小さいながらも「自分専用のオフィス」なるものをもらった彼は大喜び。”子供達が入って来やすいように”と自分のオフィスで魚を飼うことにしたらしいのだが、私はこれは単なるいい訳だとにらんでいる。キヨシ君は前々から大きな水槽に魚を飼うのが夢だったのだが、水道が通っていない自宅で水槽の手入れをするのは大変なので、水道付きの家に引っ越してからね、と言ってあったのだ。

子供の頃からの筋金入りの動物オタク、キヨシ君は魚についてももちろん詳しい。(彼はペットショップなどに勤めるとかなり重宝されるのではないだろうか。)フェアバンクス中のペットショップを回り、オフィスの水槽に設置するエアフィルター、温度計、ライト、水草、そしてその中で飼う魚を吟味している彼に、今日は私とイニューも同行。

今日行ったペットショップは、飼い犬や猫を連れて入ってもよいことになっており、イニューを連れて行くと必ずお兄さんが犬用クッキーをくれる。キヨシ君をお魚コーナーに残し、クッキーをもらって機嫌の良いイニューと犬コーナーに行くと、そこへ「犬用帽子」発見!真冬にマイナス40℃〜50℃まで下がると、さすがに犬も外では辛い。凍傷にならないように、と犬用靴下を履かせられている犬は良く見るが、犬用帽子はみた事がなかった。フリースとボアを合わせて作られており、なかなか暖かそうだ。さっそくイニューに試しにかぶせてみる。

面白い!面白すぎる!その場で思わず吹きだし、笑いが止まらない私を、遠くのお魚コーナーからキヨシ君が「いったいどうしたの?」と様子伺いにくる。「プッ。」彼も笑いをこらえきれない様子。そこへいったい何事か、とお店のお兄さん登場。笑いの止まらない私達と、ぽかんとしているイニューを前に、お兄さんは必死に笑いをこらえながらこう言ったのだった。「ほら、イニューは耳が薄くて垂れ下がっているから、こういうタイプの耳は寒さからしっかり守ってあげないと。この帽子はイニューのような犬にはぴったりですね。」

本当にそう思っているのか、お兄さん。


9/18/04

日本は「新商品」好きだから、すでに売ってるかもしれないけど・・・。1ヶ月ほど前からコマーシャルでやっていた「キットカット・ホワイトチョコ味」。「食べたい、食べたい!」と大騒ぎし、買い物に行く先々でお菓子の棚をチェックしていたにもかかわらず、見つけることが出来ずイライラしていた私。キヨシ君に「アラスカ州には新しいものはなんでも遅れてくるんだよ、大丈夫、そのうちアラスカにも必ずキットカット・ホワイトが来るから。」と慰められたりしていたほどだ。

で、今日買い物に行きカートを押してレジに並んでいた私達の目の前に小さな特設の棚が。「NEW!、KitKat Inside Out!」。「あっ!」と2人同時に叫び、お互いに見つめあった後、2人でひしと抱き合った。あぁ、やっとこの日が。「期間限定だからね。」とカートに大量にキットカット・ホワイトを放り込む私と、「良かったね〜」と何度も言いながらにこにこしているキヨシ君。そんな私達の様子を目撃したレジのおばさんと後ろに並んでいた老夫婦が、笑いをかみ殺していたのを、私は見逃しませんでしたよ。


9/17/04

私は準夜勤(午後3時から11時半まで)専門なので、たいてい仕事前にキヨシ君の夕飯を作ってタッパーに入れ、メモを残してから仕事にでる。面倒な時は作らないで出かけることもあるのだけれど(←ダメ妻)キヨシ君は料理が出来ないし、食べ物が目の前にないと何も食べないで平気でいる人なので、あまりほったらかしてはおけない。「シリアルでもなんでもいいから適当に食べるんだよ!」と言ってもダメ。インスタントラーメンすら作れない。というか、食べ物を準備するのが彼にとっては極端に面倒らしく、そんなことをするなら食べないでいた方がいい、ということなのだろう。食べ物をレンジでチンすることすら面倒らしく、いくら口を酸っぱくして言っても、彼は冷蔵庫から出したタッパーの蓋を開け、そのまま冷たい食べ物を平気で食べる。

今日は久々に親子丼を作ったのだが、英語でなんと説明してよいかわからなかったので「冷蔵庫にOYAKODON(そのまま!)があります。”温めて”食べること。」とメモを残して仕事に出た。午後7時、ナースステーションから自宅へ電話。
親分:「キヨシ君、ちゃんとご飯食べた〜?」
キヨシ君:「今食べ終わったとこ〜。美味しかったよー、えーっと、オヤ、オヤブンドン!」

私がどんぶりに入ってどうする。


9/16/04

今日はスタッフ・ミーティング(日本の病院で働いているときはこれを”病棟集会”と呼んでいたっけなぁ〜。”集会”と言う方がなにやら重みがあるように感じるのは気のせいだろうか。)があった。ペイン・マネージメント(痛みの緩和)についての勉強会が組み込まれており、教育部からわざわざゲスト・スピーカーを呼んでのミーティング。となりに座ったうちの婦長さんがなにやら熱心にノートを取っているなぁ〜、とちらりと覗いてみると、彼女はなんと「お絵描き」をしていた。しかもお花や木や星、わけのわからないぐるぐる渦巻いたもの、などなど。小学生じゃないんだから!「婦長!お絵描きはダメですよ。ちゃんと話を聞いてください。」と小声で冗談まじりに注意すると、妙に頭を低くして「はい、ごめんなさい。」と私に謝っていた。

告白しますが、そんな婦長が大好きです。


9/12/04

妹からメールの返事が来ない。引かれてしまったのだろうか。

ここ連日、朝晩の冷え込みがさらに厳しくなってきていて、自宅の温度計によるとマイナス4〜5℃まで下がっている模様。紅葉もまっさかりで、ドライブしていると針葉樹の深い緑とバーチ(樺の木?)の黄色のコントラストに思わず見とれてしまってとっても危険。

キヨシ君と一緒のお休みだった今日、2人でちょっとお買い物に出かけ、この秋冬用に私の新しい帽子を買った。耳まですっぽりかぶるヤツだが、耳あてがついていない。本当は耳あて付きの帽子が欲しかったのだけれど、それをかぶるとキヨシ君が必ずその紐を私のあごの下で結ぼうとするのだ。あれはだらんとたらしてかぶってこそカワイイものなのに!今日も試しに耳あてつき帽子をかぶっている所にキヨシ君が現れ、有無を言わさず私のあごの下で紐をきつくしばった。「こうしないと、耳をちゃんと寒さから守ることが出来ないよ。」と。しかし鏡に移った私の顔は、まるで「赤ちゃん」を気取ったマヌケな女。やっぱり耳あて付き帽子は止めときました。


9/10/04

さっき、メールボックスを開けたら妹からメールが来ていた。「もうそろそろお姉ちゃんの誕生日だけど、プレゼントに何かリクエストあるー?」と。かわいい奴じゃないか。しかしその後、「リクエストがなければM君(妹の旦那さん)の鼻毛を送ります。」と続いていた。うーむ、さすが我が妹、なかなか面白いじゃないの。

さっそく「鼻毛はいらないけど、腋毛だったらもらってあげてもよいです。」と返事しといた。ちょっとだけ勝った気がする。いや、ほんとに送られても困るんだけど。

キヨシ君に伝えると、「君達姉妹って最悪。」と言われてしまった。そうだろうか。


9/9/04

9月8日は弟の誕生日だった。生きていたら、ハタチ。実家の母親からのメールによると、母が仏壇へ(弟の好物だった)いなり寿司をあげ、そこへケーキとビール(!)持参の妹一家がやってきて、みんなでハッピーバースデーを歌ったのだそうだ。7歳で逝った弟がビールを飲んでもいい年になったのか、と思うと驚く。私も年をとるわけだ。


9/6/04

今日も天気がいいので、またキヨシ君とイニューとクランベリー摘みに行って来ました。写真は裏ページにアップ済み。


9/5/04

ここ数週間、運動を控えていなければならなかった私と過ごしていたキヨシ君が、とうとう今日一言。「あー、もう耐えられない!この運動不足な生活!!」

「ちょっとお散歩にでも行かない?」と誘われたのだが、「えー、外もう暗くなってきてるじゃん!ヤダよ。」とそっけなく答えると、「じゃあさ、僕が親分をおんぶしてってあげるから。僕の運動にもなるし、一石二鳥でしょ!」・・・まさか本当に実行するとは思ってなかった私は、「それならいいよ。」と言ってしまったのだった。

いやー、大人になってから誰かにおぶってもらってあれだけの距離を人の背中で移動するのは初めてのことで。妻を背負い、犬のリードを引きながら歩くキヨシ君の姿を見ていたら可笑しくて可笑しくて、私は彼の背中の上でずっと笑いっぱなしでお腹が痛くなる始末。「ずり落ちてくると重いから笑わないで!」とか「僕の首を絞めないで!」とか色々注文をつけられながらも、なかなか面白い散歩になったのだった。(私は一歩も歩いてないけど。)

唯一気に入らないことといえば、抱えられている太ももの下部が、しばらくすると痛くなってくることだった。ずり落ちないようにキヨシ君の肩や首にしがみついているのにも結構体力がいる。その点を散歩後にキヨシ君に指摘すると、彼は「赤ちゃんのおんぶ紐の大人版というのはないのだろうか。」と真剣に言った。キヨシ君のことなので、本当に見つけ出すか、もしくは自分で作成してしまうかもしれない。


9/4/04

昨日の日記にも書いたように、産まれて初めての手術は付き添ってくれたキヨシ君、やさしいお医者さんと看護婦さんたちのおかげでイヤな思い出になることは全然なかった。思い出すとみんなのやさしさに心があたたかくなるぐらいだ。

初めての麻酔(静脈麻酔だったのだけれど)経験はなかなか面白かった。キヨシ君が同じような麻酔を(親知らず抜歯の際に)経験したばっかりで、その頃から「静脈麻酔ってすごいよ〜。めっちゃくちゃ気持ちが良くなるんだよ〜。」と言われつづけてきたのでちょっと期待していたのだけれど、実際経験してみるとそれほどでもなかった。(笑)看護婦さんに「今点滴からお薬入れたから、1分ぐらいでリラックスしてぼーっとしてきますよ〜」と言われ、徐々に腕や足がものすご〜く重く感じてきて、その後のことはあんまりよく覚えていない。

手術後、キヨシ君の運転する車で自宅に帰ってきてからもものすごく眠くって、キヨシ君が前日の晩から手術のためになにも食べていなかった私の為に、せっかく帰りに買ってくれたサブウェイサンドウィッチにも見向きもせずベッドに直行して数時間爆睡した。起きてからキヨシ君に術後の私の様子を聞いた。

私:「キヨシ君さ〜、術後、私のお医者さんに会えたの?」
キヨシ君:「??・・・お医者さん、僕が付き添ってる親分のリカバリールームに来て僕達2人に手術結果の説明してくれたでしょ?」
私:「えー?覚えてない!それで、先生は中のものちゃんと残らず取れたって言ってた?」
キヨシ君:「それ、親分何度も同じこと聞いたよ。看護婦さんも、僕に小声で”私もそれ5回も聞かれた”って笑ってたぐらいだよ。」
私:「キヨシ君が言ってたほど、麻酔気持ちよくなかったよ。」
キヨシ君:「それもすでに聞いた。(笑)」

とにかく、こんな調子で全然覚えていないのだ。例のお花をくれたサラも、術後、リカバリールームに私の様子を見に来てくれたらしいのだが、それさえ全く覚えていない。とにかく、誰にもかれにも「双子だったんですよー」と言いまくっていたらしいのだが。キヨシ君は「話しかければちゃんと起きてきちんと受け答えは出来てたけど、とにかくうつらうつらとしていて、すごく眠そうだった」と言っていた。術後の私に会えた時、白雪姫の王子様のように私にキスをしたのに、私が目は開けたものの、これ以上はないというぐらいの無表情で空を見つめてまた寝に入ってしまったので全然ロマンチックじゃなくてちょっと寂しかった、とも。(笑)ご、ごめん。

なにはともあれ、手術は無事に済み、術後の経過も順調な私です。


9/3/04

火曜日のフォローアップのエコーの結果でまだ子宮内が空っぽになっていないことがわかり、今日手術して取り除いてきてもらいました。これでようやく気持ちの整理がついた、というか。手術は自分が働いている病院で受けたのだけれど(っていうか、この辺にある病院ってうちしかない。笑。)、お医者さんや看護婦さん達には本当によくしていただいて、本当にありがたかったです。ここの処置室には、以前うちの内科病棟で働いていたサラという新婚の若くてカワイイ看護婦さんが働いているのだけれど、前処置室に入ると、なんと彼女が私の為に素敵なかごにはいったブーケを用意していてくれたり。

今日から4日間、仕事のお休みをもらったのでキヨシ君とイニューとのんびり過ごす予定です。fumiさんから届いた本(fumiさん、ありがとう!すごいよ〜、今回のセレクションは!)を読み漁ろうと思っています。メールやBBSの返事が遅れていますが、もうすこしお待ちくださいね。


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